静かな秋の日に――国宝・勝興寺を歩く

北陸

富山県高岡市伏木にある「勝興寺(しょうこうじ)」は、加賀藩の庇護を受けた名刹として知られ、2022年12月に本堂と大広間が国宝に指定されました。
私が訪れたのはその少し前の秋の日。観光客もほとんどおらず、静かな境内で歴史の息づかいを感じながら歩きました。


JR氷見線「伏木駅」から徒歩約7分のところにある勝興寺。
近くには、高岡市伏木気象資料館(旧伏木測候所)がある場所です。
訪れたのは2022年10月、まだ国宝指定前の静かな時期でした。曇り空の下、境内に足を踏み入れると、人影はなく、しっとりとした空気の中で鐘の音が遠くに響いていました。

「本堂」と「大広間および式台」の二棟が後に国宝に指定され、「唐門」や「経堂」など十棟が重要文化財に指定されています。約3万平方メートルにおよぶ広大な敷地は、かつて奈良時代の越中国府が置かれていたといわれ、歴史の重みを感じさせます。

勝興寺の本堂は江戸時代後期を代表する大型の伽藍で、木組みの迫力や精緻な彫刻が見事でした。境内をゆっくりと歩くと、山門や回廊に漂う静寂が心地よく、まるで時間が止まったよう。

次に訪れるときは、境内に伝わる「七不思議」を巡ってみたいと思います。静けさの中に佇むこの古刹には、何度でも訪れたくなる魅力がありました。

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