東京から名鉄瀬戸線で終点・尾張瀬戸へ。ずっと訪れたかった瀬戸蔵ミュージアムの「陶器のひな祭り」を見るためにひとり旅を決行しました。旅の途中では、瀬戸でしか見られない窯垣の小径を歩き、深川神社では「お願い狛犬」に願いを託す時間も。静かだけれど深く心に残る、瀬戸ならではの文化と手仕事に触れる旅となりました。
東京から名古屋経由で名鉄瀬戸線に乗り、終点の尾張瀬戸駅へ。2025年2月、ついに念願だった瀬戸蔵ミュージアムを訪れました。瀬戸市は陶磁器の町として有名ですが、今回の旅の目的は──「陶器のおひなさま」を見ることでした。
名鉄瀬戸線で尾張瀬戸へ|静かな陶器の町へひとり旅
東京から新幹線で名古屋へ、そこから名鉄瀬戸線に乗り継ぎ終点の尾張瀬戸駅へ。駅から歩いてすぐに町の空気が変わり、なだらかな山と静かな町並みの中に陶磁器の文化が息づいているのがわかります。
今回訪れたのは以下の3カ所:
- 瀬戸蔵ミュージアム
- 窯垣の小径
- 深川神社(お願い狛犬)
瀬戸蔵ミュージアム|4mの陶器雛壇とつるし雛に圧倒!
まず向かったのは瀬戸蔵ミュージアム。館内に入った瞬間、視界に飛び込んできたのは高さ4メートルのピラミッド型ひな壇。陶磁器やガラスで作られた創作お雛様が約800体並んでいて、ひとつひとつ違う表情や質感に驚かされます。
さらに感動したのは、空間を埋めるように飾られたおりがみのつるし雛。細やかな手仕事と色彩が美しく、陶のお雛様と調和してとても印象的でした。ずっと眺めていたいほどの空間…そんな気持ちになる展示でした。
窯垣の小径|瀬戸でしか見られない“窯道具の塀”の路地歩き
ミュージアムから徒歩で向かったのは、瀬戸ならではの風景が残る窯垣の小径(かまがきのこみち)。
「窯垣」とは、焼き物に使用する窯道具を積み上げて作られた塀・石垣のこと。全国でも瀬戸でしか残っていない景観といわれ、細い曲がりくねった約400mの路地を歩きながら、陶磁器の歴史を肌で感じられます。
この窯垣の小径では今年は、3月2日にお祭りが開催されるとのこと。
深川神社とお願い狛犬|願いごとを預ける特別な体験
旅の最後に訪れたのが深川神社。境内には「お願い狛犬」と呼ばれる一対の狛犬が奉納されています。もともとは陶器焼成に成功した藤四郎が奉献したことが由来とのこと。
参拝者はミニサイズの狛犬を一対購入し、それぞれ同じ願いごとを書いて封印し、一つは持ち帰り、もう一つを境内の陶彦社へ奉納します。私も願いを託し、一体を奉納してきました。
自分の願いをそのまま神社に預ける──それはとても特別で心に残る経験でした。
旅の終わりに出会った“藤井聡太フィーバー”のポスト
帰り道、ふと見かけたポストには詰将棋の問題が貼られていて思わず笑顔に。瀬戸市は藤井聡太さんの出身地でもあり、町全体で応援ムードが漂っていました。
東京発ひとり旅のまとめ|静かな町で文化を深く味わう時間
派手さはないけれど、陶磁器や手仕事の文化をじっくり味わえる瀬戸の旅。ひとり旅だからこそ、時間を忘れて展示や町歩きに没頭できました。
次は、「窯垣の小径まつり」の時期に再訪してみたいと思います。
瀬戸は静かで奥深く、そしてあたたかい──そんな町でした。







































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