東京発ひとり旅|松本市美術館で出会うサンリオ展と草間彌生 ― 日本が生んだカワイイ文化

アートと文化

松本市美術館で開催されている企画展「サンリオ展 ニッポンのカワイイ文化60年史」に惹かれ、東京から日帰りで松本を訪れました。
ハローキティやマイメロディなど、世代を超えて愛されてきたキャラクターたち。その背景にあるサンリオの歩みと、日本が生んだ「カワイイ文化」の歴史を辿る展覧会です。
あわせて、松本市美術館の常設展示である草間彌生さんの作品も鑑賞。全く異なる世界観を持つ二つの展示を、一人のペースでじっくり味わいました。


サンリオ展を目指して、松本市美術館へ

松本市美術館で開催されている「サンリオ展 ニッポンのカワイイ文化60年史」に惹かれ、はるばる松本まで日帰りで行ってきました。
2020年に創業60周年を迎えたサンリオが生み出したキャラクターは、ハローキティ、マイメロディ、リトルツインスターズなど450以上。日本の「カワイイ文化」の歴史は、サンリオの歴史そのものとも言えます。

この展覧会は、創業からの歩みを辿りながら、キャラクター原画や当時のグッズ、いちご新聞などを通して、時代を超えて愛され続ける「カワイイ文化」の軌跡を紹介するものです。
2021年から全国各地で開催されており、2026年最初の開催地が松本市美術館でした。

東京開催を逃して、松本で出会った理由

東京でも2021年に開催されていたことを見逃してしまっていたサンリオ展。
松本市美術館で開催されると知り、常設展示の草間彌生さんの作品も見られるなら、と足を運ぶことにしました。

会場は初日の午前中ということもあり、多くの来館者で賑わっていました。来場者の半分ほどは外国の方で、ツアーで訪れている様子も見られ、サンリオが世界で「Kawaii」として通用していることを実感しました。

松本市美術館は松本駅からバスでも行けますが、駅からまっすぐ歩いても10数分ほど。
会期は2026年1月21日〜3月29日、開館時間は9時〜17時。月曜日が休館日(祝日の場合は翌平日休館)です。

懐かしさと発見が詰まったサンリオワールド

会場に足を踏み入れると、そこはまさにサンリオワールド。
展示を見進めるうちに、記憶の彼方にあったキャラクターやグッズが次々と蘇ってきます。

「キティよりマイメロディの方が先だったんだ」といった、意外な発見もありました。
創業初期の展示では、実用品にイチゴのイラストをあしらったヒット商品「いちごシリーズ」や、NHK連続テレビ小説『あんぱん』にも登場した、故・やなせたかしさんと制作した雑誌『詩とメルヘン』など、知らなかったサンリオの一面も紹介されていました。

いちご新聞が呼び起こした記憶

いちご新聞の展示を見たとき、お小遣いを握りしめて一人、あるいは友達とサンリオショップへ通っていた子どもの頃の自分を思い出しました。
お店がどこにあったのかは思い出せないのに、棚いっぱいに並ぶサンリオグッズが宝物のように輝いて見えたことだけは、鮮明に覚えています。

壁一面に飾られた歴代のいちご新聞を一つひとつ眺めていると、自然と心が弾みました。
驚いたことに、いちご新聞は今も発行され続けているそうです。

第1号グッズや、レディー・ガガさんが着用したハローキティドレスのレプリカ展示もあり、サンリオの歩みが国内外へ広がっていったことを実感しました。

エピローグに込められた「平和」への思い

展示の最後では、ハローキティのリボンが「世界の人たちを結ぶ、なかよくのシンボル」であることが紹介され、平和へのメッセージが綴られていました。
子どもの頃には気づかなかった視点で、戦後の日本社会が抱いてきた平和への願いが、ここにも表れていることを知り、深く心に残りました。

サンリオの歴史とともに、日本が生んだ「カワイイ文化」を今の年齢であらためて見つめると、単なる可愛いキャラクターを超えた存在なのだと感じます。
なお、企画展はすべて撮影可能でした。

草間彌生さんの常設展示へ

サンリオ展の後は、常設展示の草間彌生さんの世界へ。
特集展示「草間彌生 魂のおきどころ」として紹介されており、美術館の外観やエントランス前のモニュメントと同様に、館内も草間彌生ワールドが広がっています。

常設展ということもあり、来場者は少なく、ほぼ独り占めの状態で鑑賞できました。
「これも草間さんの作品?」と意外に感じるものもあり、表現の幅広さに驚かされます。

印象に残った作品たち

特に印象に残ったのは「傷みのシャンデリア」。
暗い部屋の中央でシャンデリアがゆっくりと回転し、鏡張りの壁に無数の光が映り込み、幻想的な空間が無限に広がっていました。

展示室の中に入って鑑賞する「魂の灯」では、光が空間を漂い、「天国への梯子」は天国だけでなく地獄へも続いているように感じられました。
デジタル技術と融合した作品もあり、新鮮な草間彌生さんのアートを楽しむことができました。

すべて撮影禁止でしたが、最後に展示されていた「大いなる巨大な南瓜」は撮影可能で、一目で草間さんの作品とわかる、遊び心あふれるアートでした。

ひとりで巡る美術館という贅沢

美術館をひとりで巡ると、自分のペースで鑑賞できるのが何よりの魅力です。
気になった作品の前で立ち止まったり、もう一度見たいと引き返したり。時間や周囲を気にせず、作品の世界に没入できるのは贅沢な時間だと感じました。

サンリオ展と草間彌生さんの展示は、まったく趣の異なるものでしたが、どちらも日本が世界に誇る文化です。
カワイイ文化の奥にある平和への願い、そして草間作品に宿る強烈なエネルギー。その両方に触れた、心に残る一日となりました。

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東京にかつてあった、「いちごの家」の写真
壁にはいちご新聞の表紙がずらり〜。圧巻です!
かつてあった、いちごの家についていちご新聞で特集された記事
いちご新聞の中の1ページ
いちご新聞ではこんな投票もあったらしい
これもいちご新聞の1ページ
レディガガが着たのと同じデザインのドレスのレプリカ
創業者は自分のことを「いちごの王様」と呼んでいた
平和を願う思いが込められたリボン
草間さんの展示の中で唯一写真撮影が可能だった作品

訪問日:2026年1月21日(水)

往路:新宿駅(特急あずさ)→ 松本駅(徒歩)→ 松本市美術館

2025年に松本を訪れた時の記事はこちら ↓

東京発ひとり旅|松本で歩くアートと文化の街めぐり【前編】
長野県松本市を初めて訪れた東京発ひとり旅。松本市美術館、なわて通り、松本神社、四柱神社などアートと文化が息づく街を散策した前半の記録です。草間彌生作品が迎える美術館や城下町の神社めぐりを写真とともに紹介します。

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