昨年、バスツアーで訪れた身延山久遠寺。
雨に包まれた境内で出会った枝垂れ桜は、しっとりと濡れて色濃く、美しい記憶として残っています。
ただ、奥之院は霧に覆われ、展望台からの景色はほとんど見えず。
そのときのことがどこか心に残り、「いつか晴れた日に、もう一度訪れたい」と思っていました。
そして今年。満開の時期と天気を見極め、公共交通機関で再訪。
澄みきった空のもと、富士山と枝垂れ桜、そして山頂からの展望に出会うことができました。
新宿から身延へ|特急とローカル線を乗り継いで
今回は新宿から特急あずさで甲府へ。そこから身延線に乗り換え、特急ふじかわで身延駅へ向かいました。
身延線のホームは階段を使わずに移動できますが、進行方向後ろ側に位置しているため少し分かりにくいかもしれません。
また、身延駅は交通系ICカードが使えないため、甲府駅で一度改札を出て切符を購入。
車内での購入は現金のみで、ICカードの処理も複雑になるため、事前に切符を用意しておくのがおすすめです。
身延駅から久遠寺へ|満開の時期は平日でもバスが混雑
身延駅からはバスで久遠寺へ向かいますが、この日は満開のタイミングと連休が重なり大混雑。
1台では乗りきれず、臨時便が出るほどでした。
終点で降りると、そこからは徒歩で境内へ。まずは観光案内所に立ち寄り、ロープウェイ割引のチラシを入手しました。
菩提梯を登る|何度見ても圧倒される石段
山門をくぐり、石畳の参道を進むと現れるのが、あの菩提梯。
まるで梯子のように続く急勾配の石段に、思わず足が止まります。
一段一段の高さがあり傾斜も急なため、昨年は息が上がった記憶が。
今回は無理せず、7区画に分かれた区切りごとに休憩を挟みながら登りました。
登りきったときに湧いてくるのは、「また来られた」という感謝の気持ち。
そして目の前には、枝垂れ桜と五重塔の美しい風景が広がっていました。
ロープウェイは要注意|切符は先に購入を
そのままロープウェイ乗り場へ向かうと、すでに長い列。
ここで注意したいのが、この列は「乗車待ち」であり、切符は別で購入する必要があることです。
途中で気づいて列を離れ、切符を買い直して再び並ぶことに。
混雑時は30分ほど待つこともあり、事前購入が安心です。
山頂へ|晴れた日に出会えた富士山の姿
ロープウェイを降りてすぐ、目に飛び込んできたのは富士山。
雲ひとつない青空のもと、雪をまとった姿がくっきりと浮かび上がっていました。
東側展望台からは、その雄大な姿を間近に感じることができます。
七面山展望台、南側展望台と巡りながら、それぞれ異なる景色を楽しみました。
南側展望台からは富士川と駿河湾が見えるはずでしたが、富士川は水量が少なく控えめな流れとして見えたものの、駿河湾は霞んでいて確認できませんでした。
同じ場所でも条件によって見え方が変わるのも、山の魅力のひとつです。
奥之院・思親閣を参拝|山の上の静かな時間
奥之院・思親閣では、静かな空気の中でゆっくりと参拝。
昨年は霧で何も見えなかった場所に、今回はしっかりと景色が広がっていることに、思わず足を止めてしまいました。
北側展望台では、南アルプスの山々が広がります。
パネルの案内と照らし合わせながら、ひとつひとつ確認するのも楽しい時間でした。
下りのロープウェイ|ミツマタが彩る春の斜面
下りのロープウェイでは、運よく景色がよく見える位置に。
眼下には満開のミツマタが広がり、やわらかな黄色が春の訪れを感じさせてくれます。
車窓越しに見る景色は少し霞んで、どこか幻想的な雰囲気。
登りとはまた違った楽しみがありました。
境内の桜と宿坊周辺を歩く|桜に包まれる時間
再び境内へ戻ると、枝垂れ桜はちょうど見ごろ。
風に乗って舞う花びらが、静かに春の空気を運んできます。
昨年は雨の影響で濃く見えた桜も、今回はやわらかな薄桜色。
同じ場所でも、天候によってこんなにも印象が変わることに驚かされました。
宿坊周辺にも桜が多く、町全体が春の景色に包まれています。
傘をささずに歩けることで、景色に集中できる時間もまた心地よいものでした。
訪れて感じたこと|身延山は「タイミング」で変わる場所
今回の再訪で感じたのは、身延山は「訪れるタイミング」でまったく異なる表情を見せる場所だということ。
雨の日のしっとりとした美しさもあれば、晴れた日の開放感と展望もある。
どちらも魅力ですが、条件が揃ったときの景色は、やはり特別でした。
これから訪れる方は、ロープウェイは早めに、切符は事前に。
そして時間に余裕を持って、この場所の空気をゆっくりと感じてみてください。




























訪問日:2026年3月24日
📖 同じ場所で出会った、もうひとつの風景
実は以前、雨の日に身延山を訪れたことがありました。
奥之院は霧に包まれ、展望はほとんど見えなかったのですが、しっとりと濡れた枝垂れ桜の色が印象に残っています。
今回の晴れた日の景色とはまた異なる、もうひとつの身延山の記録です。
よろしければあわせてご覧ください。

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