秋の奥多摩を歩くひとり旅。
奥多摩駅から奥多摩湖まで、旧青梅街道をたどる「奥多摩むかし道」。
訪れた日は、紅葉の名残りと静けさが美しく、白髭神社の大岩や揺れる吊り橋など、東京とは思えない自然の中で心が整う一日でした。
2023年11月末。 JR青梅線の終点・奥多摩駅から、奥多摩湖までの約10キロを結ぶ「奥多摩むかし道」を歩きました。 この道は、旧青梅街道の名残をたどる人気のハイキングコースで、かつて人々が奥多摩湖方面へ行き来していた旧街道です。 歴史と自然の両方を感じながら歩ける道で距離は長いけれどそれを感じずに楽しく散策できました。
白髭神社と「白髭の大岩」
途中で思わず「おお〜!」と声が出そうになったのが、白髭神社。 拝殿のすぐ後ろに、まるで覆いかぶさるようにそびえる「白髭の大岩」があります。 その高さは約30メートル、幅はおよそ40メートルという迫力。 この大岩そのものが御神体であり、神社の背後に鎮座する姿は圧巻です。
静かな山の中で、岩と木々に囲まれた神社を前にすると、自然の力と人の信仰が溶け合っているように感じました。
むかし道の風景と揺れる吊り橋
むかし道の終盤は、岩が多くて道幅も狭く、落ち葉がふかふかと積もっています。 天気は晴れ。紅葉の見頃は過ぎていましたが、残り紅葉が山肌に彩りを添え、心地よい散策日和でした。 ただし、足元に神経を使う道でもあります。
道中には2つの吊り橋があり、安全のため「2人まで」と書かれています。 老朽化した板の補修跡も見られ、浮いている板もあったので、慎重に渡りました。 風に揺れる吊り橋の上では、思わず足が止まりそうになりますが、見下ろす渓谷の景色は見事。 木々の間から見える奥多摩の谷は、紅葉の名残とともに美しく輝いていました。
秋の奥多摩で感じたこと
気温は8度。歩いていると次第に体が温まり、途中で上着を脱ぐほど。 片道10キロの道のりを歩き終え、帰りは奥多摩湖からバスで奥多摩駅へ戻りました。 奥多摩には他にも多くのハイキングコースがありますが、この「むかし道」は特に人気の高いコース。 春の新緑や秋の紅葉の時期には、多くのハイカーが訪れます。
東京とは思えない自然の深さと、どこか懐かしい景色。 歩くたびに新しい発見があり、ひとりでも満たされる時間がここにはあります。












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