東京発ひとり旅｜檜原村・滝巡り。三頭大滝から九頭竜の滝まで、秋の清流をたどって

2023年11月初旬。 東京都檜原村で開催された「都民の森主催の滝巡りイベント」に参加しました。 都内とは思えないほど自然豊かな場所で、ガイドさんと一緒に滝をめぐる充実の一日。 秋の山に響く水音と木々のざわめきに癒される、心穏やかなひとり旅です。

武蔵五日市駅から都民の森へ

JR五日市線の武蔵五日市駅で降車。ここから都民の森まで直行する、約1時間乗車の急行バスが出ています。 人気のハイキングスポットのため、バスは登山客で大変混雑。私は少し早めの電車に乗り、バス停に並びました。 カーブの多い山道を1時間立っているのはつらいので、座席を確保するためには早めの行動が正解です。 なお、切れない場合は、臨時でもう1台出してくれることもあると聞いています。

まずは「三頭大滝」へ。ふかふかのセラピーロード

都民の森で受付を済ませて出発。最初に向かったのは三頭大滝です。 ここへは「セラピーロード」と呼ばれる遊歩道を歩いて行きます。 足元にはウッドチップが敷かれており、ふかふかとしてとても歩きやすい道。 森の香りと木漏れ日に包まれながら歩く時間は、それだけで癒しそのものです。

静けさに包まれた「菅平の滝」

次に訪れたのは菅平（すがだいら）の滝。落差約10メートル、2段の滝です。 訪れる人が少ない場所のようで、やや道が荒れた印象でしたが、このイベントのために スタッフの方々が倒木や枝を丁寧に取り除いてくださっていました。 階段を下ると滝のすぐそばまで行ける距離感。深い淵をもつ二段の滑滝で、 さらに上流には3段ほどの小滝群もあるそうです。

道路から見られる「夢の滝」

夢の滝は落差約19メートル。今回のコースの中で唯一、周遊道路から眺められる滝です。 その名の通り、まるで夢の中に現れるような穏やかな姿。山々に囲まれ、 白い水の筋が光にきらめく姿は、秋の檜原村らしい静かな美しさを感じさせます。

九頭竜神社のそばにある「九頭竜の滝」

山道を下りていくと、九頭竜の滝へ。名前の通り、近くには九頭竜神社があり、 ここでは古くから滝行も行われているそうです。 落ちる水の音が力強く、滝の前に立つと自然と背筋が伸びるような気持ちになります。 神聖な雰囲気に包まれたこの場所では、自然と向き合う静かな時間が流れます。

龍神の滝と、ガイド付きの安心感

最後に訪れたのは龍神の滝。落差約18メートル。こちらも滝行が行われる場所で、 名前の通り力強く流れる水が印象的です。 檜原村にはこのほかにも多くの滝があり、今回のように車で移動しながら 複数の滝を巡れるのはイベントならでは。 一人では少し不安な山道も、ガイドさんと一緒なら安心して歩けます。

東京に残る、滝と森の聖域

都心から電車とバスで2時間半から3時間弱ほど。 ここ檜原村には、東京とは思えないほどの自然と静けさが残っています。 滝をめぐりながら感じるのは、自然の力と人の祈りの共存。 都民の森の滝巡りは、都会の喧騒を離れて心をリセットしたい時にぴったりの小さな冒険でした。