山あいに息づく人の暮らし、やさしく流れる時間。
奥会津で出会った景色や想いを、4つの小さな旅の物語にしました。
👉 🌿 会津をめぐる、心の記憶 ― 奥会津の旅シリーズ
〜塔のへつりを後にして向かったのは、江戸の面影を残す宿場町・大内宿〜
湯の上温泉駅から「猿遊号」に乗り、山あいの道を進む小さな旅の続きです。
藁葺き屋根の街並みに残る、やさしい時間
塔のへつりを後にして、会津鉄道・湯の上温泉駅へ。
駅舎は日本で唯一の茅葺き屋根の駅で、囲炉裏のある待合室や足湯もあり、旅情たっぷり。
ここから予約していた「猿遊号」に乗り込み、次の目的地・大内宿へ向かいました。
本来は2日目に訪れる予定だったのですが、天気予報が雨だったため予定を変更。
車内で出会った旅人から「1〜2時間あれば十分ですよ」と教えてもらい、
少し慌ただしくも楽しみにしていた大内宿へ。
かつて宿場町として栄えたこの集落には、
茅葺き屋根の民家がずらりと並び、どこか懐かしい日本の原風景が広がっています。
実際に歩いてみると、思っていたよりもこじんまりとした場所で、
それがまた、昔話の世界に迷い込んだような、
まるで時が止まったような感覚と温もりを感じました。
各家の軒先では手づくりの品や名物が並び、
人の声や笑いが静かな山里に響きます。
道は平坦で、端から端まで歩いても5分ほど。
展望スポットまでは急な階段が苦手でも、脇の坂道を使えば無理なく上がれます。
そこから見える、茅葺き屋根が整然と並ぶ光景はまさに絵画のよう。
時間にすれば1時間半ほどの散策でしたが、
高倉神社にも立ち寄ることができ、静かな森の中で清らかな空気とパワーを感じました。
大内宿を後にする時には、日本の原風景の異なる季節の表情も見に来たくなる、そんなどこか懐かしい気持ちが胸に残りました。
次は、夜の鶴ヶ城へ――光に包まれる会津の夜を見に行きます。




























訪問日:2025年10月3日
往路:塔のへつり(会津鉄道)→ 湯野上温泉(猿遊号🚌)→ 大内宿(猿遊号🚌)→湯野上温泉(会津鉄道)→ 会津若松
※この日は、会津若松にて宿泊
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