東京大学本郷キャンパスを歩いてみると、三四郎池や安田講堂、イチョウ並木、赤門といった見どころだけでなく、歴史を感じる建物や木々に囲まれた道など、歩く途中にも気になる風景が次々と現れます。
紅葉の季節に初めて訪れ、その後も季節を変えて歩いたことで見えてきた景色の違いや、想像以上だったキャンパスの広さ、現在の赤門の様子など、実際に歩いて気づいたことを紹介します。
東京大学本郷キャンパスを歩く
2024年11月、紅葉を見に東京大学本郷キャンパスを訪れました。
このときは病院側からキャンパスに入り、最初に向かったのが三四郎池でした。 都心の大学というイメージで歩き始めたのですが、池へ近づくにつれて木々が深くなり、周囲も驚くほど静かになります。
その後、安田講堂やイチョウ並木、赤門へと歩いていくのですが、三四郎池の静けさとは対照的に、紅葉の見どころへ近づくほど人が増えていきました。
初めて歩いた本郷キャンパスは想像していた以上に広く、紅葉だけでなく、歴史を感じる建物や木々に囲まれた道など、歩いている途中にも気になる風景が次々と現れました。
三四郎池|都心とは思えない静かな紅葉
三四郎池は、もともと加賀藩前田家の上屋敷にあった庭園の池で、夏目漱石の小説『三四郎』に登場したことから、この名で親しまれるようになったそうです。
三四郎池で印象に残ったのは、紅葉だけでなく、その静けさでした。
池を囲むように木々が生い茂り、赤や黄色に色づいた葉が水面に映ります。 少し前まで都心を歩いていたことを忘れてしまうような場所で、すっかり気分が上がってしまいました。
水辺は平坦ではなく、石段や土の道もあります。 木々の間を歩いていると、キャンパスの中というより、森の中を散策しているような感覚でした。
その後、2026年のゴールデンウィークにも三四郎池を訪れました。 このときは写真を撮りませんでしたが、新緑の季節は紅葉の頃とはずいぶん雰囲気が違い、個人的には秋の景色のほうが心に残りました。
同年9月、紅葉にはまだ早い時期にもう一度歩いてみました。 木々は一面の緑。水面まで緑色に見え、池そのものが森の中に溶け込んでしまうようです。
こうして季節を変えて訪れてみると、赤や黄色が水辺を彩る秋の三四郎池が、なぜあれほど心に残ったのかが少し分かった気がしました。
静かな森で聞こえた「ボトん」という音
9月に三四郎池の周辺を歩いていると、突然、近くで「ボトん」と何かが落ちる音がしました。
人の少ない静かな場所だったので、誰かいるのかと思って振り返っても誰もいません。 再び歩き始めると、また「ボトん」。
足元を見ると、木から落ちてきたらしい丸い実があちこちに転がっていました。 何の実なのか分からなかったため触れませんでしたが、かなりの頻度で落ちてきます。
写真だけでは残らない音ですが、木々の深さと静けさがあるからこそ記憶に残った、三四郎池での出来事でした。
安田講堂へ|静かな三四郎池から人の集まる場所へ
三四郎池から歩いて安田講堂へ向かいます。 池の周辺では人も少なかったのですが、安田講堂へ近づくにつれて少しずつ人が増えていきました。
9月に訪れた際にも、安田講堂の前では写真を撮る人の姿が目立ちました。 海外から訪れたと思われる人たちが、安田講堂を背景に記念撮影している姿も何度も見かけました。
海外でもよく知られた建物なのだろうかと、少し意外に感じた光景でした。
安田講堂前には大きな木があり、その周辺には腰を下ろして休める場所もあります。 構内にはほかにもベンチが点在し、木陰で休んだり、静かに過ごしたりする人の姿がありました。
イチョウ並木の紅葉|人の多さにびっくり
安田講堂からイチョウ並木へ向かうと、三四郎池とはまるで違う光景になりました。
黄色く色づいた大きなイチョウが続く並木はとてもきれいでしたが、紅葉を見に訪れた人でかなりの混雑。 初めて訪れた私は、その人の多さにも驚きました。
写真を撮ろうとしても人が多く、並木の下まで入れて撮るのは難しいほど。 人を避けてカメラを上へ向けると、頭上には黄色いイチョウが重なるように続いていました。
9月に同じ場所を訪れると、イチョウはまだ緑色。 学生が行き交い、散策する人や犬を連れて歩く人もいる、普段のキャンパスの風景が広がっていました。
紅葉シーズンの人出とはまったく違い、同じ場所とは思えないほどです。 足元にはすでに銀杏が落ちている場所もあり、歩いていると独特のにおいが漂ってきました。 まだ木々は緑でも、少しずつ秋へ向かっているようでした。
歩いて分かった本郷キャンパスの広さ
初めて本郷キャンパスを訪れたときは、歩いているうちに構内の位置関係がだんだん分からなくなってしまいました。
三四郎池から安田講堂、イチョウ並木、赤門と巡っているうちにかなり歩き、人の多さにもすっかり疲れてしまいました。 そろそろ帰ろうと思ったものの、外周には壁が長く続き、なかなか次の門が見つかりません。
ようやく門から出ても、初めての場所では、そこからどの駅やバス停へ向かえばよいのか分からないという問題もあります。 結局この日は、場所の分かっている病院側まで戻り、来た道をたどって帰ることにしました。
その後何度か訪れて構内の位置関係は分かるようになりましたが、本郷キャンパスが広いという印象は変わりません。 構内には駐輪スペースがいくつもあり、自転車で移動する学生の姿も何人も見かけました。
三四郎池や安田講堂、イチョウ並木などを巡る場合は、駅からキャンパスまでの時間だけでなく、構内でもかなり歩くつもりで訪れたほうがよさそうです。
歩いている途中にも歴史を感じる建物
本郷キャンパスでは、目的の場所から次の場所へ向かう途中にも、思わず足を止めたくなる建物があります。
石造りのアーチが奥へと連なる場所や、年月を感じる外壁、木々の間から見える重厚な建物。 紅葉だけを見に来たつもりでしたが、歩いているうちにこうした建築にも何度も目が留まりました。
季節を変えて歩いたときにも、古い建物やアーチをあらためて撮影しました。 歴史ある建物と大きな木々が一緒にある風景は、本郷キャンパスを歩く楽しさのひとつだと感じます。
構内にはツルに覆われたアーチの下や、大きな木のそばなど、途中で腰を下ろせる場所もあります。 広いキャンパスを歩くので、こうした場所でひと休みできるのは助かります。
赤門|2026年は耐震対策工事中
2024年11月に初めて訪れたときには、赤門の姿を見ることができました。 キャンパス内を歩いていくと、大きなイチョウの先に赤い門が見えてきます。
ところが2026年のゴールデンウィークに再び訪れると、赤門は工事のため覆われており、その姿を見ることはできませんでした。
同年9月に現地の案内を確認すると、赤門は耐震性能が一部で低いことが判明したため2021年2月から通行禁止となり、耐震対策工事が行われていることが分かりました。
工事では屋根の軽量化や柱の補強などが行われています。 現地の案内によると、赤門が創建されてから200年の節目を迎える2027年秋に再び開門する予定です。
東京大学本郷キャンパスへのアクセス
東京大学本郷キャンパスは、本郷三丁目駅や東大前駅など複数の駅からアクセスできます。 御茶ノ水駅からは都バスを利用して向かうこともできます。
私は御茶ノ水駅から歩くこともありますが、2026年9月に訪れた際はバスを利用しました。
本郷キャンパスには複数の門があり、利用する駅やバス停、目的地によって便利な入口も変わります。 初めて訪れたときに帰りの門で迷った経験もあり、散策する場合は行き方だけでなく、帰りに利用する門や交通手段も確認しておくと安心です。
なお、本郷キャンパスの見学可能時間は7時から18時までです。 門によって開閉時間が異なるため、訪れる際はキャンパスマップや利用する門の開閉時間も確認しておくとよさそうです。








緑に包まれた三四郎池(2026年9月)





🍁 東京で歩いた紅葉スポット
東京大学本郷キャンパスとはまた違った紅葉を楽しめたのが、荻窪の大田黒公園です。
銀杏並木から日本庭園へ進み、池に映る紅葉を眺めながら歩いた日の記録もあわせてどうぞ。
🏛️ 本郷周辺で訪ねた歴史的建築
本郷周辺には、東京大学のキャンパスとはまた違った歴史ある建築を見られる場所があります。
洋館と和館が残る旧岩崎邸庭園を訪れたときの記録も、あわせてどうぞ。


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