どこかにビューーンの行き先は郡山駅でしたが、気になっていた「大谷資料館」を訪ねたくて手前の宇都宮で下車。石の街ならではの荘厳な地下空間や、歴史ある教会建築をめぐるひとり旅。想像以上に見応えのあるアートと静寂の時間が広がっていました。
地下神殿のような大谷資料館と石の街・宇都宮を歩く日
どこかにビューーンの行き先は郡山駅でしたが、以前から気になっていた大谷資料館を訪れたくて手前の宇都宮駅で下車しました。
地下に広がる巨大な採石場跡は、想像をはるかに超えるスケール。ひんやりとした空気の中、ライトアップされた空間が神秘的で、まるで古代の宮殿跡に迷い込んだかのような感覚になります。採掘跡の壁面には工具の跡がそのまま残り、人の手の積み重ねが芸術のようにも見えました。
続いて訪れたのは、資料館の近くにある大谷観音。内部は撮影禁止でしたが、静かな堂内に安置された石仏は圧巻で、千年以上前からこの地を見守り続けてきたかのような深い歴史を感じました。
周囲には大谷石を使った建物が点在しており、街全体が独特の風情を放っています。これをきっかけに、駅周辺にある教会も歩いて訪ねてみることにしました。
まず足を運んだのはカトリック松が峰教会聖堂。昭和7年に建てられたこの教会は、大谷石で造られた重厚な外観と、柔らかな光に包まれた内部が印象的でした。次に向かったのは日本聖公会宇都宮聖ヨハネ教会礼拝堂で、こちらも昭和8年竣工の歴史ある建築。どちらも大谷石が使われ、洋風の佇まいがまるでヨーロッパの片隅にいるような錯覚を覚えます。
宇都宮といえば餃子の街というイメージが強いですが、「石の街」としての魅力も深く、歩けば歩くほど歴史の息づかいが感じられます。古い建物の佇まいや石の質感が、街歩きの楽しさをさらに深めてくれました。
帰り道、偶然見かけた神社は、父の四十九日前ということもあり参拝は控えましたが、静かな佇まいに惹かれて写真だけ撮らせていただきました。
短い滞在でしたが、芸術と祈り、そして人の手が刻んだ時間の重みを感じる旅となりました。次回はもっと時間をとって、周辺の建築をゆっくり見て回りたいと思います。








































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