東京発ひとり旅|柏崎で出会った“美味しさ”と“人の温かさ”と“海の青”

グルメ旅

柏崎へふらりと出かけた11月の終わり。青い海、美味しい海鮮ランチ、見頃を過ぎてもなお美しい松雲山荘の紅葉、そして思いがけない“素敵な出会い”。自然とグルメと人の温かさに満たされた、忘れられないひとり旅の記録です。


柏崎へ―青い海と美味しいごはん、そして心に残る出会い

2025年11月27日。気分を上げたくて、そしてお天気が良かったこともあり、ふらっと柏崎へ出かけることにしました。前回訪れた時に食べたお料理がとても美味しかったこと、そして時間がなく街歩きがほとんどできなかったことがずっと心に残っていて…。さらに「松雲山荘の紅葉に、まだ滑り込めるかも?」という淡い期待もあり、この日の旅先に柏崎を選びました。

海まで歩いて、青い空と穏やかな波に癒される

柏崎駅に到着したのはまだ早い時間。お昼まで少し余裕があったので、海辺まで散策することにしました。駅からは徒歩15分ほど。こぢんまりした街並みを抜けると視界の先に青い海が広がり、波の音が優しく届きます。

空と海が同じ青でつながるような景色に思わず深呼吸。歩くだけで気持ちがほどけていくようでした。浜辺をのんびり歩いていたら、ふと「お店が開いてる時間だ!」と気づき、急いでランチへ向かいます。

大満足の海鮮ランチ―ニシンの焼き魚と黒ダイのお刺身

お店に着くとすでにサラリーマンのお客さんでいっぱい。ギリギリ最後の一席にすべり込むことができました。迷わず注文したランチは、焼き魚がニシン、お刺身は黒ダイ。

黒ダイのお刺身を「姿づくり」でいただくのは初めてで、見た瞬間に思わず心が躍りました。口に入れるとほどよい歯応えと旨みが広がり、とても美味しい。ご飯のお米も驚くほどふっくらしていて、思わず笑顔に。これだけでも柏崎まで来た価値がありました。

そして訪れた、思いがけない“素敵な出会い”

駅前で買い物をしていた時のこと。「無料のコーヒーどうぞ」と声をかけられ、ほっと一息ついていると、隣に座っていた女性から「どちらから?」と話しかけられました。それがとても素敵な時間の始まりでした。

旅の話から、新潟のお米の話へ。美味しいけれど生産地によって味が違うという話をしてくれ、綾子舞にちなんだ「綾子米」や「じょんのびの里のお米」など、地元の人ならではの情報を教えてもらいました。現地まで行くのは大変かも…と言うと、柏崎近くのお店でも買えると教えていただき、帰りに立ち寄ることに。

さらに「笠島駅がリノベーションされてどんな天気でも駅舎から海を眺めていられるわよ」と聞き、以前車窓から見えた景色が気になっていた場所だったので、近いうちに行ってみたいと思いました。

そして、私が一人であちこちに旅している話をしていると、女性がふとこんなことを言ってくださいました。

「その旅をしていることは、お父様からもらった“遺産”なのかもしれないね。」

その言葉が静かに心に沁みました。形には残らなくても、大切な価値観や心の姿勢は確かに受け継がれている。そう気づかせてくれた、とても温かな出会いでした。

松雲山荘へ―色褪せても美しい紅葉の庭園

柏崎駅から徒歩20分ほどで松雲山荘へ。紅葉のピークは過ぎていて、色褪せ気味の葉も多く、前日までの雨風で落葉も始まっていました。それでも自然の美しさは十分で、静かな庭園を歩く時間は心を整えてくれるものでした。

その後、教えていただいたお米を買いにさらに35分ほど歩き、お店で購入して発送。夕暮れの柏崎駅から帰路につきました。

おわりに―美味しさと景色、そして人の温度に満たされた一日

柏崎の青い海と空、美味しいお料理、そして思いがけず出会った素敵な女性とのおしゃべり。さらに父から受け取っていた「形ではない遺産」に気づけたこと。

どれも旅の中で特別な瞬間となり、忘れ難い1日となりました。こうした出会いがあるから、ひとり旅はやめられません。

また季節を変えて、柏崎を訪れたいと思います。

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