長野・下諏訪を訪れた旅の記録。 今回の目的は四社ある諏訪大社のひとつ、下社 秋宮の参拝と境内散策です。 古くから人々に信仰されてきた空気を感じながら、静かな時間と再訪で見えた風景をあわせて綴ります。
諏訪大社下社秋宮を参拝
長野県下諏訪町にある諏訪大社下社秋宮は、諏訪大社四社(上社前宮・上社本宮・下社春宮・下社秋宮)のひとつで、歴史深い神社です。 古くから諏訪信仰の中心として多くの人々に親しまれてきました。
上諏訪・下諏訪をめぐる旅の中で訪れると、鳥居をくぐった瞬間に、静かな境内の空気に包まれました。
春宮から秋宮へ──道中で出会った風景
春宮を後にして歩き出すと、最初に現れるのは「諏訪湖の絶景ポイント」とされる場所。 高台から諏訪湖を見下ろすことができますが、地図で見ていた印象よりも視界はやや限られていて、少しだけ期待とは違う景色に感じました。
途中、信玄ゆかりとされる矢除け石を見るために寄り道。 階段を上がった先にありましたが、一見すると素朴な石という印象。 さらに先へ進めば桜並木が続くようですが、この時期は葉も少なく、元の道へ戻ることにしました。
再び歩き出すと、竜の口から水が流れる場所があり、その先に現れたのが伏見屋邸。 休憩スペースにもなっていて、リボンで作られたモールの魚たちが風に揺れ、涼しげな空気をつくっていました。 聞けば、訪れる人に涼んでもらおうと手作りされたものだそうです。
さらに進むと御作田社へ。 石垣を探して少し歩き回りましたが見つけることができず、境内にあったとても小さな水田が印象に残りました。
その先には本陣 岩波家と書かれた大きな看板と立派な門構え。 由緒ある佇まいに惹かれながらも、時間の都合で通り過ぎることに。 その後の再訪で実際に訪れることができ、その静かな空間が印象に残りました。
こうして道中の景色を楽しみながら歩いていると、思っていたよりもあっという間に秋宮へ。 途中には日帰り温泉もいくつかあり、寄り道をしながら歩くのも楽しそうな道のりでした。
鳥居と御神木、根入りの杉
参道の先に立つ大きな鳥居を抜けると、目を引く御神木「根入りの杉」が迎えてくれます。 樹齢600〜700年ともいわれるこの巨木は、境内の象徴とも言える存在です。 境内の空気は落ち着いていて、歩くだけでも自然と心が整うようでした。
神楽殿と青銅製の狛犬
秋宮の神楽殿にかかる大きなしめ縄や、境内に立つ青銅製の狛犬が印象的でした。 この狛犬は日本でも大きいものとして知られ、歴史と風格を感じさせます。 佇む姿に、古の祈りや人々の思いが重なって見えるようです。
境内には「天覧の白」と呼ばれる中国由来の珍しい松もあり、三葉の松として知られています。 三本に分かれた葉は縁起が良く、財布に入れて持ち歩くと金運に恵まれるともいわれているそうです。
境内を歩きながら足元を見て探してみましたが、この日はなかなか見つからず。 風の強い日や雨の翌日には見つけやすいと聞き、また訪れる楽しみがひとつ増えました。 そのときは想像していませんでしたが、再訪では思いがけずいくつも見つけることができました。
幣拝殿と宝物殿
本殿近くの幣拝殿は、国の重要文化財にも指定されている建造物で、細やかな彫刻と建築美が魅力。 その一角にある宝物殿には、古文書や祭祀にまつわる品々が展示され、秋宮の歴史がよく伝わります。
境内社と周辺の風景
境内には子安社や八坂社、皇大神宮社などの境内社も点在。 また、参拝後は秋宮周辺の町並みをゆっくり歩きながら、諏訪湖周辺の風景を楽しむ時間もありました。
再訪した秋宮で見えた、前回とは違う風景
2026年のゴールデンウィークに再び訪れた秋宮は、前回の静けさとはまったく異なるにぎわいに包まれていました。
春宮から秋宮へ向かう道中も、ところどころで車の渋滞が発生しており、細い道では対向車を避けながら歩く場面も。
前回は車を気にすることなくのんびり歩けただけに、その違いを強く感じます。
それでも、矢除け石や伏見屋邸、御作田社といった見どころをたどりながら歩く時間は、やはり歩いてこそ味わえるもの。
日帰り温泉や宿場町の面影が残る町並みに触れながら進む道のりは、下諏訪らしい魅力にあふれていました。
秋宮に到着すると、境内は多くの参拝客であふれ、春宮以上の混雑に驚かされます。
参拝のための列も長く伸びており、今回は無理をせず参拝は見送ることにしました。
その代わりに境内をゆっくり歩いてみると、前回は気づかなかったさまざまな発見がありました。
雨上がりだったこともあり、境内では三葉の松をいくつも見つけることができ、写真にも収めることができました。
また、黒曜石のおみくじを引いてみたり、翡翠のおみくじの存在に気づいたりと、ゆっくり歩くことで見えてくる楽しみも。
さらに、駐車場の奥からは諏訪湖を望むことができ、道中の展望スポットよりも近く大きく見える景色に驚きました。
境内には大きなさざれ石があり、また手水舎では双龍の口から右は温かい御神湯、左は冷たい御神水が流れていることにも気づきます。
多くの人でにぎわう中、参拝は叶わなかったものの、その分ゆっくりと境内を巡ることで、前回見落としていた風景に出会うことができた再訪となりました。
下社秋宮で感じる時間の重なり
秋宮を訪れる時間は、静けさの中で心が整うひとときであると同時に、訪れる時期や状況によって異なる表情を見せてくれるものでもありました。 前回の静かな参拝と、今回のにぎわいの中での再訪。 そのどちらもが、下諏訪という場所の奥行きを感じさせてくれます。
諏訪大社下社秋宮へのアクセス
諏訪大社下社秋宮は、JR中央本線下諏訪駅から徒歩で訪れることができます。 東京の新宿駅からは特急あずさで上諏訪駅へ向かい、中央本線に乗り換えて約2時間半ほどで下諏訪駅に到着します。
今回の旅では、下諏訪駅からまず諏訪大社下社春宮を参拝し、そこから旧中山道を歩いて秋宮へ向かいました。
春宮から秋宮までは徒歩約20分ほどで、下諏訪の町並みを楽しみながら歩くことができます。






























訪問日:2025年9月30日(火)
🧵 諏訪をめぐるひとり旅の記録
下諏訪から上諏訪へ、歴史ある神社やオルゴールの音色、美術館での静かな時間をめぐった一日。
その旅の流れをまとめた記事はこちらです。
🌿 にぎわいの対照にある、もうひとつの下諏訪
多くの人でにぎわう秋宮の参拝とはまた違い、下諏訪には静かに過ごせる場所もあります。
慈雲寺や本陣岩波家で感じた、落ち着いた時間の流れはこちらから。


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