金沢滞在中に出会った、期間限定の定期観光バス「白山めぐり〜白山手取川ジオパーク号」。
1年のうち特定の週末だけ運行されるというこのツアーで、白山比咩神社や獅子吼高原、綿ヶ滝、そして白峰のまちをめぐりました。
かつては何度も訪れた場所もありましたが、今回の目的は“白峰”。アクセスが難しくなった今だからこそ、その風景や空気をじっくり感じたくて。
東京から金沢へ、そして白山の麓へ──静けさと優しさが心に残るひとり旅の記録です。
白山めぐり〜白山手取川ジオパーク号〜に参加
2023年7月、金沢滞在中に偶然見つけた「白山めぐり〜白山手取川ジオパーク号」。これは1年の中で特定期間の週末のみ運行されている定期観光バスで、大人料金6,000円にお土産などに使える2,000円分のクーポン付きというお得なツアーです。
金沢駅を出発して、最初の目的地は白山比咩神社。続いて獅子吼高原(獅子吼ゴンドラ・獅子ワールド館)へ。車窓からは黄門橋や不老といった名所も見られ、綿ヶ滝へと向かいます。
昼食は白山一里野温泉スキー場近くのレストランで地産地消の料理を堪能。午後は白峰の町を現地ガイドさんの案内でまち歩きし、最後に金沢駅へ戻るというコースです。
綿ヶ滝の迫力と静けさ
ツアーの中で特に楽しみにしていたのが綿ヶ滝。滝のそばまで降りていく階段は少し急ですが、近づくほどに聞こえる水音と霧のような水しぶきが心地よく、夏の暑さを忘れるほど。
陽の光にきらめく水流は、まるで絹のように柔らかく美しく、自然の造形の力強さを感じました。清涼感あふれる空気の中で深呼吸をすると、体の内側からリセットされるような感覚に。
白峰のまち歩き──“名もなき美しさ”の中で
午後は白峰へ。白山の麓にあるこの集落は、豪雪地帯として知られる場所です。以前よりローカルバスの本数が減り、今では日帰りで訪れるのが難しいほどですが、その静けさこそが魅力。
天気が良ければ白山の姿を望むことができ、名物の栃もちを買える「志んさ」や、地元木材で建てられた白峰温泉総湯など温もりを感じる景色に癒されます。重要伝統的建造物群保存地区にも指定されている、古い木造家屋が並ぶまち並みはどこか懐かしく、歩くだけで穏やかな気持ちに包まれました。
カフェ「雪だるま」など気になるスポットもありましたが、今回は時間の関係で訪れられず。それでも、短い滞在の中でこの町の人のあたたかさと空気感にふれ、心が満たされるような体験となりました。
旅を終えて
白山の雄大な自然と、山里の暮らしが今も息づく白峰。豪雪の冬、春の新緑、夏の清流、秋の紅葉──どの季節も違う表情を見せる場所。
日常の喧騒から離れ、ゆったりとした時間を過ごすひとり旅にぴったりな目的地だと感じました。いつかまた季節を変えて、白峰を訪れてみたいと思います。























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