子供の頃に家族と訪れた黒部峡谷。
時を経て再び訪れた2022年の秋、北陸新幹線を利用して日帰りの旅へ。
トロッコ電車に揺られながら、懐かしい記憶と新しい感動が重なりました。
2022年9月30日。金沢滞在中に、子供の頃の思い出をたどる旅として黒部峡谷を訪れました。
かつて家族旅行で観光バスに乗って訪れた記憶のある場所。今回は、北陸新幹線の開通で公共交通機関でも日帰りが容易になり、ようやく再訪が実現しました。
金沢駅から新幹線で黒部宇奈月温泉駅へ。そこから富山地方鉄道に乗り換え、宇奈月温泉駅に到着。いよいよ黒部峡谷トロッコ電車に乗り込みます。
発車してすぐに赤い新山彦橋を渡り、エメラルドブルーに輝く宇奈月湖を横目に進む車窓の景色はまさに圧巻。やがて柳橋駅や新柳原発電所を過ぎ、途中で降りる人がいないと思っていたので黒薙駅で数人が下車するのを見て驚きました。聞けば、歩いて15分ほどのところに温泉があるとのこと。さらに進むと猫又を通り、鐘釣駅でも温泉や河原散策を目的に下車する人々の姿がありました。
私は終点の欅平駅で下車。猿飛峡は通行止めで行けませんでしたが、屋上展望台から峡谷を眺め、奥鐘橋を渡って河原展望台や足湯を巡りました。崖に沿った人喰岩を恐る恐る通り抜け、名剣橋を渡って名剣温泉へ。さらに先の祖母谷温泉まで歩こうとしましたが、真っ暗なトンネルを一人で進む勇気が出ず、そこで引き返しました。
秋風の中を走るトロッコ列車は爽快でしたが、標高が上がるにつれ空気が冷たくなり、思わず上着を羽織るほど。厚手の防寒具を持ってくればよかったと感じたほどの冷え込みでした。
また、地元富山県出身の室井滋さんによる温かみのあるナレーションが旅の風景に彩りを添え、絶景とともに心に残りました。
現在(2025年)、能登半島地震の影響でトロッコは猫又駅までの折り返し運転となっています。通常は停車しない猫又で20分間過ごせるのは、貴重な体験でもあります。
いつか再び欅平駅まで全線が開通した時には、紛失してしまった欅平での写真を“もう一度撮りに行く”旅をしたいと思っています。






















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