鵜原理想郷で連続する絶景に心を奪われ、気づけば1万歩を超えていました。
それでも足を止めず、次に向かったのは安房小湊。
日蓮聖人ゆかりの誕生寺、そして学術的にも未解明の謎を持つ「鯛の浦」。
午前に続き、午後もまた自然と歴史の神秘に触れる時間となりました。
鵜原から安房小湊へ。まずは駅前で腹ごしらえ
鵜原駅から電車に乗り、安房小湊駅で下車します。
まずは駅前のお店で腹ごしらえ。いただいたのは鯵のたたき定食。身の厚いアジフライも添えられていて、歩き疲れた体にちょうど良いご褒美でした。気づけばぺろりと完食です。
駅前の観光案内所で、これから向かう誕生寺と鯛の浦の情報を伺いました。誕生寺まではバスもあるものの本数が少なく、しかも「誕生寺入口」バス停はお寺からかなり手前とのこと。歩いて約20分と聞き、海沿いを歩くことにしました。
海を横目に誕生寺へ
安房小湊駅から海岸沿いの歩道を歩きます。足は疲れているはずなのに、美しい海を眺めながら歩くと不思議と足取りが軽やかになります。
案内所で教えていただいた通り、バス停はお寺の門よりずっと手前。歩いて正解でした。
門前には参道らしい飲食店や土産物店、旅館が並び、足湯もあります。ほどなくして誕生寺に到着しました。
以前、夫に車で連れてきてもらったことがあり、「そうそう、こんなお寺だった」と記憶がよみがえります。
ここは日蓮聖人誕生の地。生家跡に建てられた日蓮宗の大本山です。両側に連なる石灯籠が印象的で、千葉県指定文化財の仁王門、そして迫力ある祖師堂の建築は見応えがあります。境内をぐるりと一周するだけでも充実した時間になります。
特別公開の堂内拝観へ
この日は堂内が特別公開中。拝観料500円を納めて中へ。
出口が入口とは異なるため、靴はビニール袋に入れて持ち歩きます。写真撮影も可能でした。
相馬大作筆天女の天井絵の下を歩きながら堂内を巡ります。ふと目に入ったのが「散華写経所」。
蓮の花びら形の散華台紙には、美しい花の絵が描かれていました。調べてみると、供養の際に読経とともに空へ撒かれるものとのこと。初めて目にするものでした。
堂内を巡りながら、仏様の前で静かに手を合わせる。ゆったりと流れる時間の中で、自然と気持ちが落ち着いていくのを感じました。
神秘の海、鯛の浦へ
参拝後は鯛の浦遊歩道へ向かいます。お寺から入口までは徒歩5〜6分ほど。
途中には鯛の浦遊覧船の乗り場もあります。鯛の浦の鯛は、なぜ浅い海に生息しているのか。学術的にも未だ解明されていない不思議な存在です。
予約なしで乗船でき、世界でここだけとされる特別天然記念物の鯛を見ることができます。見られたら幸運が訪れるとも言われていますが、今回は遊歩道を歩くことにしました。
穏やかな波音を聞きながら、美しい海岸線を進みます。
大弁天・小弁天と五色砂
遊歩道の終点には大弁天・小弁天があります。
遠くからは大きな奇岩のように見えますが、小さな島です。小弁天は陸側に鳥居があり、遊歩道から海岸へ降りて参拝できます。
一方、大弁天は海側に鳥居があり、陸からは辿り着けない様子。おそらく遊覧船に乗って海側から参拝する形なのでしょう。
この一帯の入江は「蓮華ヶ渕」とも呼ばれ、砂浜の砂は特に輝きが美しく、俗に「五色砂」と言われているそうです。
東京から安房小湊へのアクセス
安房小湊へは、東京・新宿駅から特急「新宿わかしお」で約2時間(約124分)。乗り換えなしで訪れることができ、日帰り旅にも十分可能な距離です。
誕生寺や鯛の浦遊歩道は、安房小湊駅から徒歩でアクセス可能。東京から電車と徒歩だけでたどり着ける、海と祈りの神秘に出会える場所です。
地球の神秘に触れた1日
午前は鵜原理想郷で、何億年もの地層が隆起や侵食を経て生まれた崖の絶景。午後は、未だ解明されない浅瀬に生きる鯛の神秘。
地球の長い時間の積み重ねと、その不思議に思いを馳せる1日でした。
自然の力に畏怖を感じながらも、美しい海と静かな祈りの時間にすっかり癒されました。
鯛の浦から安房小湊駅へ戻り、帰りも特急「新宿わかしお」で新宿へ。静かな満足感に包まれながら、東京への帰路につきました。
誕生寺と鯛の浦遊歩道は、東京から電車と徒歩だけで訪れることができる、海と祈りに包まれた神秘的な場所。日帰りでも、地球の神秘と静かな祈りの時間に出会える、心が整う旅先でした。






















外房の海を歩くひとり旅
外房の絶景ハイキングコースとして人気の鵜原理想郷もあわせて訪れたい場所。東京から電車でアクセスできる、海と地層の美しい散策コースです。
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