東京から福井県・越前大野へ。
天空の城と名水のまちをひとり歩き──。
バスツアー前日に訪れた越前大野では、夏の陽射しの中で汗をかきながらも、400年以上の歴史をもつ城下町の美しい風景に出会いました。
今回は、そんな「北陸の小京都」と呼ばれるまちを歩いた東京発ひとり旅の記録です。
越前大野へ
2023年7月。翌日からのバスツアーに参加する前日のこと。先日の大雨で九頭竜線（越美北線）が不通になり、電車で行けなくなったためバスで越前大野へ向かいました。路線バスも大雨の影響で一部通行止めがあり、回避ルートを走行しての到着です。
天空の城・越前大野城に向かう
まず向かったのは「天空の城」と呼ばれる越前大野城。城山へ続く階段をひたすら登る往路は、盆地特有の蒸し暑さもあってまるでトレーニングのようでした。滝のように汗が流れ、途中で何度も立ち止まりながら進みます。
頂上にたどり着いたときの眺めと達成感は格別。青空の下に凛と立つ越前大野城は、まさに“天空の城”の風格でした。
城下町を歩く──北陸の小京都
下山後は、400年以上の歴史を持つ城下町を散策。越前大野は「北陸の小京都」とも呼ばれ、碁盤の目状に整った町並みが特徴です。
武家屋敷・旧田村家の飾りには写真映えする風車がたくさんありましたが、この日は風がなく静止していたのが少し残念。それでも古い町家や商店が連なる七間通りには酒屋やみそ屋などが並び、観光地化されすぎていない落ち着いた雰囲気が心地よく感じられました。
名水のまちを味わう
越前大野は「名水のまち」として知られ、まちなかには多くの湧き水スポットがあります。泉町の御清水（おしょうず）に立ち寄り、冷たい湧水で手を清めれば暑さで火照った体がすっと楽になるのを感じました。
観光の拠点である「結ステーション」や、越前大野城ふもとの「越前おおの結楽座」では地元の名産やお土産を購入。暑さで散策は大変でしたが、そのぶん町の魅力を肌で感じられる一日でした。
旅のあとがき
ひとりで歩いた越前大野は、どこか懐かしくやさしい時間が流れていました。炎天下のトレッキングのような一面もありましたが、名所も湧水も味わえて満足のひととき。次は季節を変えて、秋や冬の表情も見に来たいと思います。
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