2025年7月末。酷暑が続く夏の日、「マイナス10℃」というキャッチフレーズに惹かれて訪れたのが、御在所岳への避暑旅でした。
三重県と滋賀県の県境にそびえる御在所岳は、鈴鹿山脈の主峰のひとつ。湯の山温泉駅からロープウェイに乗れば、約15分の空中散歩で山上へ向かいます。
今回は公共交通機関を利用し、近鉄四日市駅から近鉄湯の山線で湯の山温泉駅へ。さらに駅前から三重交通バスに乗り換えて、御在所ロープウェイ前へ向かいました。
山麓駅に着くと、同じように避暑を求めて訪れた人たちの姿が多く見られます。
私も「山の上ならきっと涼しいはず」と期待を膨らませながら、ロープウェイに乗り込みました。
このときはまだ、あの“意外な現実”を知ることになるとは思っていませんでした。
御在所ロープウェイで、真夏の山上へ
山麓駅からロープウェイに乗り込むと、少しずつ視界が開け、眼下には山の斜面や緑が広がっていきました。
約15分の空中散歩は、まさに「これから涼しい場所へ向かう」という期待を高めてくれる時間。夏の強い日差しの下でも、山の上ならきっと過ごしやすいだろうと思っていました。
ただ、乗り込んでみて少し意外だったのが、ゴンドラ内の暑さでした。
真夏ということもあり、片道15分の乗車時間のあいだは、思っていたよりも空気がこもるように感じられます。
以前、春先に訪れたときは、標高が上がるにつれて徐々に空気がひんやりとしていくのを感じたのですが、この日の暑さではそこまでの変化はなく、「少し気温が下がったかな」と感じる程度でした。
「マイナス10℃」というフレーズに、少し期待をかけすぎていたのかもしれません。山上に着けば涼しいはず、というイメージのまま乗っていたぶん、そのギャップは思った以上に大きく感じられました。
“マイナス10℃”を期待していたのに、思ったほど涼しくなかった
ところが、山上公園駅に着いて最初に感じたのは、「あれ、思ったほど涼しくないかも」という戸惑いでした。
風がまったくないわけではないものの、真夏の日差しはやはり強く、体感としては期待していたほどの避暑地らしさは感じられませんでした。
もちろん標高があるぶん下界よりは違うのかもしれませんが、「暑さから解放される」というイメージで行くと、少し拍子抜けするかもしれません。山に来た開放感はあるのに、想像していた“別世界の涼しさ”とは少し違っていました。
山上で気になったのは、暑さよりもアブの多さ
さらに驚いたのが、アブがあちこちに飛んでいたことでした。小さな子どもが「虫がイヤ」と親に訴える声が聞こえ、周囲でも虫を気にしながら歩いている家族連れの姿が見られました。
私自身も虫がとても苦手なので、景色を楽しむ前にそちらが気になってしまい、落ち着いて散策するのが難しい状態に。事前に「夏の山だから虫はいる」とは思っていたものの、ここまで気になるとは想像していませんでした。
リフトで山頂方面へ向かったものの、散策は断念
せっかくここまで来たのだからと思い、さらにリフトに乗って山頂方面へ向かいました。富士見岩展望台や望湖台なども歩いてみるつもりでしたが、山頂付近でもアブが気になり、ゆっくり景色を楽しめるような状況ではありませんでした。
本来なら、山上の遊歩道をのんびり歩きながら眺望を楽しみたかったのですが、この日は無理をしないことに。旅先では「予定どおりに全部こなす」よりも、「今日はここまでにしておこう」と判断することも大事だとあらためて感じました。
期待どおりではなかったからこそ、次に活かしたいと思えた
正直にいえば、涼を求めて来たぶん、少し気持ちがしゅんとしたのも事実です。
特に、頭に残ったのは「涼しさ」よりも、アブの存在でした。
けれど、思いどおりにならなかったからこそ、「次は季節を変えて来てみたい」という気持ちもはっきりしました。
御在所岳は、ロープウェイで気軽に山上へ行ける一方で、やはり自然の中にある場所。訪れる季節やその日の状況によって、快適さも大きく変わるのだと思います。次回はもう少し虫の少ない時期に、遊歩道や展望台をゆっくり歩きながら、御在所岳の景色そのものを味わってみたいです。
アクセス情報
近鉄四日市駅から近鉄湯の山線で湯の山温泉駅へ(約30分)。
湯の山温泉駅前から三重交通バスに乗り換え、湯の山温泉・御在所ロープウェイ前で下車します(約10分)。
ロープウェイまでは下車後すぐの距離です。
公共交通機関でも訪れやすい一方で、季節や時間帯によって運行本数が異なったり、混雑することもあります。訪問前にロープウェイの運行状況やバスの時刻を確認しておくと安心です。
※真夏に訪れる場合は、山上でも日差しが強く感じられることがあります。避暑目的でも、帽子や飲み物などの暑さ対策に加え、虫除けスプレーなどの防虫対策も用意しておくと安心です。特にアブが気になる場面もあったため、事前の準備をおすすめします。



















訪問日:2025年7月30日
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今回の夏の御在所岳では、暑さやアブに悩まされる場面もありましたが、春先に訪れたときは、山頂に残る雪とひんやりした空気がとても印象的でした。
同じロープウェイでも、季節によってまったく違う表情に出会えるのも、この場所の魅力です。



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