夫婦旅|伊勢の静寂に包まれて──伊雑宮と上之郷の石神を歩く

三重

伊勢神宮の別宮「伊雑宮(いざわのみや)」は、磯部の御神田を持つ唯一の別宮。静かで清らかな空気が漂うこの場所を、今回は夫婦で訪れました。参拝のあと、付近を散策して見つけた「上之郷の石神」──志摩の三大石神のひとつとして知られる磐座の聖地にも立ち寄りました。伊勢志摩の深い森の中に息づく“祈りのかたち”に触れる旅となりました。


静寂に包まれる、伊雑宮へ

2025年2月。伊勢志摩にある伊雑宮は、「いざわのみや」と呼ばれる伊勢神宮の別宮のひとつ。磯部の御神田を持つ唯一の別宮として知られています。以前に電車でひとり訪れたことがありましたが、今回は夫の運転する車で、夫婦での再訪となりました。


伊雑宮は「静」という言葉がぴったりな場所。シンプルながらも凛とした格式を感じさせる佇まいで、境内に立つと空気が澄み渡るようです。前回は電車の時間を気にしてあたりをゆっくり散策できませんでしたが、今回は時間を気にせず、周囲を歩いてみることにしました。


志摩の三大石神「上之郷の石神」へ

伊雑宮の真北約350mほどの丘陵地に、「上之郷の石神」があります。伊雑宮から細い道をのぼっていくと、「志摩の三大石神 上之郷の石神」と刻まれた石標と白木の鳥居が見えてきました。道路沿いの鳥居をくぐり、下り坂の参道を少し歩くと、まわりを注連縄で囲まれた円形の平地にたどり着きます。


そこにはおよそ十体ほどの石が、ひっそりと佇んでいました。巨石にしめ縄が張られた磐座形式で祀られており、山の中にひっそりと存在する神聖な空間。訪れる人もほとんどおらず、まるで時間が止まったような静けさに包まれます。


観光地化されていない分、どこか“通”な雰囲気のある場所。古くから続く祈りのかたちを、そっと見守るように感じられるひとときでした。


まとめ

伊雑宮と上之郷の石神──どちらも華やかさよりも静けさが印象に残る場所でした。夫婦で歩いた伊勢志摩の小さな旅。神聖な空気に包まれながら、心がすっと穏やかになる時間を過ごしました。

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