高岡大仏を見たあと、このまま高岡駅へ戻るつもりでしたが、ふと思い立って万葉線で海王丸パークへ向かいました。
目的は、海王丸パークから出航する新湊観光船。
酷暑のなかを歩かず、船に揺られながら内川の風景を楽しもうという目論見でした。
ところが、予定どおりにはいかないもの。
海王丸、新湊大橋、展望広場――思いがけず目に留まったものを巡りながら、予定になかった海王丸パークを歩くことになりました。
高岡大仏から万葉線で海王丸パークへ
高岡大仏を見たあとは、万葉線の坂下町電停へ向かいました。
もともとは、ここから高岡駅まで戻るつもりでした。
けれど、せっかくここまで来たのだから、もう少し足を延ばしてみることに。
目指したのは海王丸パークです。
ただ、このときの目的は海王丸ではありませんでした。
乗りたかったのは、海王丸パークから出航する新湊観光船。
船に揺られながら内川に架かる12の橋を巡ることができると知り、これなら酷暑のなかを歩き回らなくても、涼みながら内川の風景を楽しめそうです。
万葉線に乗り、そのまま終点のひとつ手前にある海王丸駅まで向かいました。
暑いなか歩いてきたのに、遊覧船に乗れない
海王丸駅から海王丸パークまでは徒歩で10分ほど。
「ここを歩けば、あとは船の中でゆっくりできる」
そう思いながら、暑さのなかをせっせと歩きます。
ところが、ようやく新湊観光船の窓口まで来ても、人の姿がありません。
乗り場のほうを見るとスタッフの方がいたので、「次の便に乗りたいんです!」と声をかけてみました。
すると返ってきたのは、
「今日はね、ナイトクルーズがあるから最終便はやらないんだよ」
……え?!
そんなこと、ホームページに書いてあったかな……と心の中で思いましたが、運航しないものは仕方ありません。
船に乗るために、この暑さのなか駅から歩いてきたのに〜〜。
がっかりしながら辺りを見渡すと、すぐ近くに大きな橋が見えました。
新湊大橋です。
おお〜、立派。
白い橋が青空によく映えています。
海王丸はどこ?
楽しみにしていた遊覧船には乗れませんでしたが、せっかく海王丸パークまで来たのだから、海王丸も見て帰ることにしました。
港沿いを歩いていると、やがて大きな帆船が視界に入ってきます。
ところが、このとき私はまだ、それが海王丸だとは気づいていません。
私が頭の中で探していたのは、観光パンフレットなどで見ていた、真っ白な帆をいっぱいに広げた海王丸でした。
「海王丸、どこだろう?」
それらしい船が見当たりません。
海に出ているとも思えないし、おかしいなあ……。
そこで、目の前に停泊している帆船をよーーーく見てみると。
「え?! もしかして、これが海王丸?」
船体とマストを見ると、確かにパンフレットで見た海王丸です。
でも、白い帆がありません。
それどころか、帆になる布そのものが見当たりません。
どういうこと?!
想像していた姿とはずいぶん違いましたが、近くで見ると、細長い船体から何本ものマストがすっと伸びた姿は端正で、どこか凛々しさを感じます。
帆はなくても、新湊大橋と一緒に眺めるとなかなかサマになっています。
開放中の展望広場へ上ってみる
海王丸の近くを歩いていると、今度は展望広場を開放しているという案内が目に留まりました。
この日はとにかく暑く、できることならもうあまり動きたくありません。
それでも、「開放しているとわざわざ書いてあるということは、閉まっている日もあるのかな。だったら今日は見ておいたほうがいいかも」と思ってしまいます。
結局、また歩くことにしました。
最後は階段を上り、展望広場へ。
上まで行くと視界が開け、目の前には海が広がっています。
遠くには灯台も見え、暑いなか上ってきたことを忘れるくらい気持ちのいい眺めです。
しばらく景色を眺めていると、新湊大橋の向こうから大きな船がゆっくりと進んでくるのが見えました。
コンテナを積んだ貨物船です。
橋の下を通り、ゆっくり、ゆっくりと港の出口へ向かっていきます。
特に船に詳しいわけではないのに、こういう光景はなぜか見てしまうもの。
赤い灯台のそばを通り、そのまま海へ出ていく姿を、思わず何枚も写真に収めました。
新湊大橋の一部は歩けるらしい
展望広場から下り、再び海王丸を間近で眺めます。
そして新湊大橋をまじまじと見ていると、先ほど新湊観光船の乗り場で耳にした話が気になってきました。
家族連れの方がスタッフに新湊大橋について尋ねていて、「橋の一部は歩ける」「ここから歩いて行くのは大変だから、車で行ったほうがいい」と教えてもらっていたのです。
一部が歩けるって、どのあたりだろう?
そう思いながら橋の下の構造をよく見てみると、両側にエレベーターらしきものが見えます。
「あそこから上がるのかな?」
海王丸駅で降りたのは、私を含めて2人でした。
もうひとりの男性も汗をかきながら海王丸パークまで歩いてきて、見る場所も似ていたため、なんとなくその姿が視界に入っていました。
その男性は、このあと歩いて越ノ潟駅の方向へ向かっていきます。
「あの橋を歩きに行くのかな。私より若いし、体力あるなあ……」
私も少し興味はありましたが、この日は朝から瑞龍寺、金屋町、山町筋、高岡大仏と歩き通し。
しかも、この暑さです。
もう、これ以上は歩きたくありません。
橋を歩くとしても、越ノ潟駅までは万葉線で一駅乗ろう。
そう思いました。
それに、新湊大橋の方向には、季節や天候によって立山連峰が見えることもあります。
それなら今日は無理をせず、山がきれいに見える季節に改めて歩いてみよう。
橋を歩くのは次の機会に残すことにしました。
帰ってから調べてみると、新湊大橋には「あいの風プロムナード」という橋の下層を通る歩行者通路があり、万葉線の越ノ潟駅から徒歩約2分。
遠くから見つけたものは、やはりそこへ上がるためのエレベーターでした。
海王丸の白い帆は、いつでも見られるわけではなかった
そして、帰ってから調べたことがもうひとつ。
海王丸に、なぜ白い帆がなかったのかです。
すべての帆を広げる「総帆展帆」はいつでも行われているわけではなく、実施日はあらかじめ決められていました。
2026年の総帆展帆は、年間10日。
……ちゃんと公式サイトに日程が出ていました。
完全に私の準備不足です。
とはいえ、観光パンフレットなどで目にしていた海王丸は、いつも真っ白な帆を広げた「海の貴婦人」の姿。
その姿ばかりを思い浮かべていた私は、目の前に海王丸が停泊しているのに、「海王丸はどこ?」と探してしまったのでした。
でも、帆を張っていない姿を間近で見たからこそ、細く伸びるマストや端正な船体そのものの美しさにも気づけた気がします。
このマストいっぱいに白い帆が広がったら――。
なるほど、「海の貴婦人」と呼ばれる姿が少し想像できました。
遊覧船に乗れなかったので、内川へ
さて、この日の海王丸パークに話を戻します。
海王丸駅へ戻り、再び万葉線に乗って高岡方面へ向かいました。
本当なら、この日は新湊観光船に乗り、船の上から内川の町並みを眺めて終わる予定でした。
でも、その遊覧船には乗れなかった。
それなら、新町口駅で途中下車して、少しだけ内川を歩いてみよう。
そう決めて、海王丸パークをあとにしました。











🔔 この日の高岡散策
海王丸パークへ向かう前は、山町筋の土蔵造りの町並みを歩き、高岡御車山会館へ。
そのあと高岡大仏に立ち寄り、坂下町電停から万葉線に乗って海王丸パークへ向かいました。

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