東京駅から新幹線で新白河へ向かったこの日の旅。帰り道に東北本線で黒磯駅へ立ち寄りました。
帰りの新幹線までの空白時間。黒磯へ向かうことを決める
新白河駅まで戻ってきたものの、帰りの新幹線までにはまだ時間がありました。
外はすっかり暗く、駅周辺を歩くには少し寂しい雰囲気。どうしようかと考えているうちに、ここまで来たなら前々から気になっていた黒磯駅へ行ってみたい――そんな思いがふと浮かび、思い切って足を延ばすことにしました。
黒磯駅から那須塩原市図書館みるるへのアクセス
那須塩原市図書館みるるは、JR黒磯駅西口から徒歩約1〜2分の場所にあります。駅前広場のすぐ先にあり、夜でも安心して訪れることができました。
夜の黒磯駅へ。静けさに包まれた駅前
黒磯駅に降り立つと、駅前は静まり返り、人影もまばら。旅の終わりに差しかかったような、少し心細い静けさが漂っていました。
ところが、その暗闇の中でひときわ印象的な、あたたかな光を放つ建物が目に入ります。吸い寄せられるように近づいてみると、それは那須塩原市図書館「みるる」でした。
光に包まれた図書館。外から見ただけで心が動く
外観はスタイリッシュでありながら、どこかやわらかい印象。大きなガラス越しに見える光が、まるで「どうぞ」と迎え入れてくれているようでした。
思い切って中へ入ると、そこには木のぬくもりに満ちた、心ほどける空間が広がっていました。館内にはカフェや展示スペース、テラスもあり、いわゆる図書館というよりも、“まちのリビング”のような雰囲気です。
「森のような空間」というコンセプト
この建物は、「森のような空間」をコンセプトに設計されているそうです。1階には「森のポケット」と呼ばれる大小さまざまな吹き抜けがあり、天井のルーバーから差し込む光は、まるで木漏れ日のよう。
放射状に広がる本棚や格子の間仕切りが視線をやわらかく通し、どこにいても空間のつながりを感じられます。ただ本を読む場所ではなく、空間そのものを味わう場所なのだと感じました。
本棚に添えられた言葉たち
館内の本棚には、印象的なフレーズがいくつも掲げられていました。
「あなたはこの世界に信頼と希望、そして愛を抱いてもよいのだ」
「季節の営みの、まことに律儀なことは、ときにこの世で唯一信頼に足るもののように思える」
そして、特に心に残ったのは――
「未来に思いを馳せる時、小さな祈りが混ざるのは歳をとるということなのだあと思った今年の夏でした」
静かな夜に出会う言葉は、昼間よりも深く心に届く気がします。旅の終わりに、その一節がそっと寄り添ってくれました。
偶然の寄り道がくれた、静かな余韻
みるるで過ごした穏やかな時間のあと、那須塩原経由で帰京。予定にはなかった寄り道でしたが、偶然の出会いが、この旅をより印象深いものにしてくれました。
旅は、目的地だけでなく、こうした途中の小さな選択によって豊かになるのだと、あらためて感じた夜でした。
新白河から黒磯へと続いたこの日の途中下車旅は、思いがけない出会いに満ちた時間になりました。
















訪問日:2025年10月25日(金)
この図書館を訪れる前に、新白河で途中下車して町を歩きました。 午後から夜まで続いた旅の全体記録はこちらです。



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