夫婦で歩き始めた巡礼の一歩|四国八十八ヶ所・第一番札所「霊山寺」へ

四国

四国八十八ヶ所霊場の第一歩となる「霊山寺」。学生の頃に抱いた巡礼への憧れをふと思い出し、夫婦で訪れた真夏の徳島。発願の寺として知られるこの地で、幻想的な灯篭の光と「発心」の鳥居に迎えられ、忘れかけていた想いが静かに蘇っていきました。ここから始まるかもしれない夫婦の小さな巡礼記です。


四国八十八ヶ所霊場・第一番札所「霊山寺」へ夫婦で参拝

学生の頃、いつか巡礼の旅をしてみたいと夢見ていた四国八十八ヶ所。日々の生活の中でその想いはすっかり遠のいていたのですが、四国滞在中ふと胸に浮かび、夫と一緒に第一番札所「霊山寺」を訪れることにしました。

「発願の寺」として知られ、“1番さん”の愛称でも親しまれている霊山寺。巡礼のスタート地点となる場所に立つと、気持ちが自然と整っていくような静かな高揚感を覚えました。

「発心」と書かれた鳥居から始まる不思議な感覚

霊山寺の入口では、お寺でありながら最初に「発心」と書かれた鳥居をくぐります。「発心」とは、自ら心を決意して修行や悟りの道に入ることを指す言葉。鳥居をくぐるとき、不思議な気持ちとともに、自分の中の小さな決意にそっと触れたような感覚がありました。

境内はとても静かで、どこか柔らかな空気が流れています。真夏の陽射しの中、お遍路の白衣をまとい巡礼を始める方々の姿も見かけ、改めてこの旅路の尊さを感じました。

幻想的な吊り灯篭に癒される本堂

本堂に入ると、天井から無数の吊り灯篭が下がり、淡い光が空間を照らしていました。ひんやりとした本堂の空気と灯篭のやわらかな輝きが相まって、どこか幻想的。夏の暑さで疲れた身体がふっと軽くなるような癒しの時間でした。

いつか夫婦でじっくり巡りたい四国八十八ヶ所

八十八ヶ所すべての巡礼での結願、そして高野山へのお礼参りを思うと、とても壮大で気が遠くなりそうです。少しずつ参拝していたら、果てしなく時間がかかってしまいそうな気もします。

ツアーで一気に回る方法もありますが、できれば夫と時間をつくって、一ヶ所ずつゆっくり巡りたい——そんな気持ちがこの日の参拝で強くなりました。

今回の霊山寺での参拝は、小さな一歩。それでも、忘れていた「巡礼への想い」をそっと思い出させてくれた大切な時間となりました。

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