金沢の秋晴れの中、卯辰山山麓寺院群を歩くひとり旅。
お墓参りのあと、宇多賀神社から尾崎神社へ。
ふるさとを離れて見つめ直す金沢の町には、変わらない静けさと新しい発見がありました。
「心の道」という名の散策ルートを歩きながら、心まで整う時間を過ごしました。
ふるさとの「心の道」で出会う静かな風景
2023年9月。 金沢滞在中にお墓参りを済ませたあと、坂道に連なるお寺のエリアを通って下り、宇多賀神社から尾崎神社へと歩きました。 秋晴れの空が広がる、とても気持ちのいい日。少し汗ばむ陽気でしたが、バスには乗らずにゆっくりと歩いてみることにしました。
生まれ育った場所でも、知らなかった景色や変わってしまった風景に出会うことがあります。 離れていた時間の中で、記憶の中の町並みと今の姿が重なり合い、懐かしさと新しさが交差していくような感覚に包まれました。
卯辰山山麓寺院群と「心の道」
歩いていると、「卯辰山山麓寺院群」という案内板が目に入りました。 ここには53もの寺院が点在し、それらをつなぐ心の道という散策ルートが整備されています。 この「心の道」は、12の社寺をつなぐ約2.6キロの道。 古くから金沢の信仰と文化を育んできた場所をめぐる、まさに“心の旅路”です。
歩いている途中、マップを片手にした海外からの旅行者と何組もすれ違いました。 ゆっくりと寺院群を歩く姿を見ながら、この町の穏やかな時間の流れが世界中の人を惹きつけているのだと感じました。
ふるさとを歩くという旅
今回は全てのルートを歩いたわけではありませんが、 次に金沢を訪れるときは、この心の道を全て歩いてみたいと思います。 自分の原点である町を、旅人として歩くという不思議な感覚。 それは“東京発のひとり旅”でありながら、心の奥に続く道をたどる旅でもありました。
静けさに包まれた寺町の石段、木々のざわめき、どこか懐かしい金沢の風。 一歩ごとに心が澄んでいくような、そんな秋の一日でした。












コメント