越前の名所を巡る一日――東尋坊・丸岡城・永平寺へ

金沢滞在中に知った、便利な定期観光バス「越前めぐり」。
車がなくても東尋坊・丸岡城・永平寺といった福井の名所を一日で巡れることを知り、秋晴れの日に出かけてみました。
断崖絶壁のスリルから、禅の静寂まで――変化に富んだ充実の一日旅です。

金沢滞在中、公共交通では行きにくい福井の観光地を効率よく巡れる「越前めぐりバス」の存在を知り、早速申し込みました。
この定期観光バスは、金沢・加賀温泉・芦原温泉から乗車でき、バスガイドさんの案内付きで「東尋坊」「丸岡城」「永平寺」など、越前を代表する名所を一日で巡れるというもの。料金もお手頃で、2025年現在でも金沢発・着で6,400円ほど。気軽に旅を楽しめる魅力的なプランです。

まずは刑事ドラマのクライマックスの舞台としても有名な「東尋坊」へ。
晴天に恵まれたものの、海風が強く、崖の先端に立つと足元からスリルが伝わります。観光船にも乗ってみると、絶壁が迫りくるようで圧倒されました。青い海と断崖が織りなす光景はまさに自然の芸術。
散策では、柵のない岩場を慎重に歩きながら、若い人たちが崖の先で写真を撮る姿に、少し羨ましさと年齢を感じる自分がいました。

次は「丸岡城」。現存最古の天守を持つこの城は、階段が急で息を切らしながら登るほど。
運動不足を実感しつつも、「元気だからこそ旅が楽しめる」と思えた瞬間でした。
近くにある「一筆啓上日本一短い手紙の館」にも立ち寄り、展示された手紙の温かさにじ〜んと心を打たれるものもあり、期待以上でした。

最後は曹洞宗大本山「永平寺」。
子どもの頃に訪れた時とは違い、大人になった今はその静けさと厳かな雰囲気に心が落ち着きます。雲水たちが修行を重ねる姿を思い浮かべながら、背筋が自然と伸びるような思いでした。

こうして越前の絶景と歴史を一日で巡った旅。
便利な定期観光バスのおかげで、深く印象に残る秋の一日になりました。