雲洞庵を再訪|赤門改修中でも変わらなかった静寂と新緑の美しさ

信越

昨年訪れた際、その静けさと美しい緑に心を奪われ、「また来たい」と思った雲洞庵。1年後の再訪では、再会を楽しみにしていた赤門が改修工事で姿を消しており、バスの車窓からその異変に気づいた瞬間は驚きと寂しさが入り混じりました。それでも杉並木や苔むした境内、本堂から眺める新緑の景色は変わらず美しく、改めてこのお寺の魅力を実感しました。再訪だからこそ気づいた雲洞庵の静寂と心地よさを紹介します。


再び訪れるのを楽しみにしていた雲洞庵

2025年6月に初めて訪れた雲洞庵。その静けさと緑に包まれた空間がとても印象的で、「また訪れたい」と思っていたお寺でした。

そして2026年5月。魚沼を巡るバスツアーの立ち寄り先として、思いがけず再訪の機会が訪れました。

前回は公共交通機関を利用して訪れましたが、今回はツアーでの再訪です。再びあの杉並木や苔むした境内に出会えることが嬉しく、何より赤門や黒門をもう一度見られることを楽しみにしていました。

ところが、今回の再訪は思いがけない出来事から始まることになります。

まさかの赤門消失!?再訪早々の大きな驚き

雲洞庵へ向かうバスの車窓から、私はすぐに異変に気づきました。

本来なら見えてくるはずの赤門が見当たらないのです。

「あれ?門がない……?」

車高の高いバスからなら、あの堂々とした赤門がよく見えるはず。近づけば見えてくると思っていたのですが、最後までその姿はありませんでした。

受付で確認すると、赤門は改修工事のため解体中とのこと。黒門も閉鎖されており、今回は通用参道を通って本堂へ向かう迂回ルートとなっていました。

前回訪れたとき、赤門の両脇に立つ仁王像や大きな二足の草鞋がとても印象的でした。今回は赤門の写真を撮り直してアイキャッチに使うつもりでもあり、その再会を楽しみにしていただけに、その姿がなくなっていたことに驚くと同時に、少ししょんぼりした気持ちになりました。あまりに予想外の出来事で、気づけば「赤門があるはずだった場所」の写真すら撮り忘れていたほどでした。

改修後にどのような姿で再び参拝者を迎えてくれるのか。歴史を感じるあの威厳ある雰囲気が残されることを願っています。

赤門はなくても変わらなかった杉並木と苔の美しさ

少し残念な気持ちを抱えながら歩き始めましたが、境内へ入ると雲洞庵らしい景色が迎えてくれました。

左右に林立する杉の巨木たちと、足元を覆う苔。

訪れたのは前回と同じ新緑の季節でしたが、やはりこの景色は見事です。

しっとりとした空気の中を歩いていると、赤門がなくても雲洞庵の魅力は変わらないのだと感じました。

静けさと緑に包まれた参道は、歩くだけで心が落ち着いていきます。

緑とともに過ごす時間が心地よい禅寺

本堂へ上がると、前回感動した景色がそのまま残っていました。

精巧な欄間彫刻は相変わらず見ごたえがあり、長い廊下は驚くほど綺麗に磨かれています。

塵ひとつ見当たらないほど手入れが行き届き、長い歴史の中で大切に守られてきた場所なのだと感じました。

本堂から坐禅堂へ向かう廊下の途中では池も見えます。窓は開け放たれ、建物の中にいても自然と一体になったような開放感があります。

庭の緑や池の景色を眺めながら歩いていると、心が落ち着くだけでなく、自分自身も少し豊かな気持ちになれるようでした。

雲洞庵の魅力は建物や歴史だけではなく、この緑とともに過ごす時間そのものにあるのかもしれません。

客殿で思い出した前回の気持ち

今回特に印象に残ったのは客殿でした。

観音堂の先にある客殿は、前回訪れたときにも心に残った場所です。

障子越しに柔らかな光が差し込み、庭を眺める静かな時間が流れています。

今回その場所に立ったとき、「前回もここでずっと庭を眺めていたいと思ったな」と自然に思い出しました。

観光地の見どころというより、何もしない時間そのものが心地よい場所。

だからこそ、一度訪れただけでは終わらず、また来たくなるのかもしれません。

雲洞庵の土踏んだかとは

雲洞庵を語るうえで欠かせないのが、「雲洞庵の土踏んだか」という言葉です。

赤門から本堂へ続く石畳の下には、法華経一字一石の敷石が埋められていると伝えられています。

その数は約7万個。お経の上を歩くことで罪業が消え、福を授かると信じられてきました。

今回は工事のため参道の一部しか歩くことができませんでしたが、改修後には再び赤門から本堂までゆっくり歩いてみたいと思っています。

雲洞庵の歴史と建築

雲洞庵は新潟県南魚沼市にある曹洞宗の古刹です。

上杉景勝や直江兼続が幼少期に学んだ寺としても知られ、越後の名刹として長い歴史を持っています。

境内は約一万坪、本堂は新潟県指定文化財。本堂は棟梁・小黒甚内率いる大工集団によって建てられたと伝わり、近世寺院建築の傑作ともいわれています。

歴史や建築に詳しくなくても、その場に立つだけで長い年月を重ねてきた重みを感じられるお寺です。

2026年5月訪問時の工事状況

訪問時は赤門改修工事のため赤門が解体されており、黒門も閉鎖されていました。

そのため通用参道から本堂へ向かう迂回ルートとなっていましたが、参拝自体は通常どおり可能でした。

訪問を予定されている方は、最新情報を公式案内等で確認されることをおすすめします。

次は雪景色の雲洞庵を見てみたい

前回も今回も新緑の季節の訪問でした。

紅葉の時期も美しいことで知られていますが、今は雪景色の雲洞庵を見てみたいと思っています。

雪によって音が吸い込まれた静寂の境内は、きっと今とはまた違う表情を見せてくれるはずです。

遠くてもまた訪れたい。そう思わせてくれる、静かで美しい禅寺でした。

雲洞庵の黒門
2025年に参拝したときに撮影した黒門
雲洞庵の赤門(改修前の2025年撮影)
2025年に参拝したときに撮影した赤門
2025年に撮影した赤門
雲洞庵の迂回路の案内図(赤門改修工事)
2026年6月の再訪時は赤門改修工事のため、黒門も閉鎖されていました。迂回路の案内図の通り今回は通用参道から本堂へ向かいました。
本堂側から赤門側を撮影。立入禁止看板がある先にあるはずの赤門が改修工事のため、ない状態

📖 魚沼で出会った静かな時間

雲洞庵とあわせて訪れた魚沼の見どころです。
歴史や文化にふれたり、雪国ならではの風景を楽しんだり。魚沼の魅力を感じた旅の記録をまとめました。

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