2026年5月末に魚沼ツアーで、以前から気になっていた八海山尊神社と関興寺を訪れました。
数年越しの思いで参拝できた八海山尊神社では、八十八段の大石段や龍鳴、新潟の名水に指定された手水舎に出会い、関興寺では「関興寺の味噌なめたか」という言葉の由来や枯山水庭園、ご利益味噌、転輪祈願を体験しました。
あわせて、魚沼でワイン造りが行われているアグリコア越後ワイナリーにも立ち寄った、信仰と文化、そして土地の意外な一面にふれた旅の記録です。
八海山尊神社で数年越しの思いを叶える
八海山尊神社は、以前から一度参拝してみたいと思っていた場所でした。
八海山という名前に神秘的な響きを感じていたことに加え、冬には雪に閉ざされる山岳信仰の霊場という点にも強く惹かれていました。いつか八海山を訪れてみたいという思いもあり、参拝すれば何か特別な力を授かれるのではないか――そんな憧れを抱いていた神社です。
ところが、以前アクセスを調べた際には最寄りのバス路線が利用できたものの、その後路線が廃止されてしまい、公共交通機関だけで訪れるのが難しくなってしまいました。
「もっと早く存在を知っていれば……」
そんな思いもあっただけに、今回のツアーで立ち寄り先に含まれていたことは嬉しい驚きでした。
神社へは八十八段の大石段を上がって向かいます。途中には龍の像が置かれた「龍鳴」と呼ばれる踊り場があり、足を休めながら参拝することができます。
石段下の広場には、拍手を打つと石段全体が鳴り響くという「龍鳴」の案内もありました。私も試してみましたが、最初はよくわかりません。他の参拝者の方も首をかしげていましたが、男性が力強く拍手を打つと確かに響きが聞こえました。
叩き方が弱かったのか、それとも修行が足りなかったのか――そんなことを少し考えてしまいました。
鳥居のそばにある手水舎の水は新潟の名水にも選ばれており、澄んだ水の美しさも印象的でした。
また、石段下の広場には火渡大祭で使用される場所もありました。実際の祭りを見たわけではありませんが、ここで炎が立ち上がる様子を想像すると、火が龍のように天へ昇っていくような迫力ある光景が目に浮かびます。
今回は滞在時間が短く、里宮(本宮)までは足を延ばすことができませんでした。しかし後から写真を見ると、山深い森の中に佇むその姿は、私が思い描いていた山岳信仰の霊場そのもののようにも感じられました。
八海山の登山口でもあることから、むしろこちらこそ八海山信仰の原点に近い場所なのかもしれません。
数年越しの思いでようやく訪れることができた八海山尊神社でしたが、次は里宮まで足を運んでみたいという新たな楽しみもできました。
「関興寺の味噌なめたか」を体験する
関興寺は、以前訪れた雲洞庵で知った「雲洞庵の土踏んだか、関興寺の味噌なめたか」という言葉がきっかけで興味を持ったお寺です。
同じ禅宗でありながら、雲洞庵は曹洞宗、関興寺は臨済宗。私の中ではどこか対になる存在のように感じていました。
訪れた時期はちょうど紫陽花祭りの開催期間。三門へ続く階段には色とりどりの紫陽花の鉢植えが並び、境内を華やかに彩っていました。
三門の手前には登龍の滝があり、本堂の奥にも滝が流れています。山の自然を感じる景観も印象的でした。
そして本堂前に広がるのが、広大な枯山水庭園「寂庭」です。
住職のお話によると、本堂から庭園を眺めた際、曇りのない心で見ると「心」という文字が浮かび上がるそうです。
私も挑戦してみましたが、「見よう」と意識するほど見えません。
さらに住職によると、小学生の団体が訪れた際には子どもたちの方が比較的すぐに文字を見つけることが多く、引率の先生方の方がなかなか見つけられないこともあるのだとか。
不思議な話ですが、私も結局最後まで見つけることができませんでした。
大人になると、知らず知らずのうちに色々なことを考えながら眺めてしまうのかもしれません。無心になることの難しさを改めて感じる時間でした。
住職からは寺の歴史や「味噌なめたか」の由来、本堂や庭園についてのお話も伺うことができました。
もちろん、ご利益味噌の試食もあります。
大豆も米も魚沼産、塩は佐渡産を使用していると聞き、ご利益がありそうだと思わずお土産にも購入してしまいました。
私には少し塩味が強く感じられましたが、土地の恵みが詰まった味噌には特別な魅力があります。
軽い包装タイプと陶器の壺入りがありましたが、陶器の壺は持ち帰るには少し重く、それでも可愛らしさに惹かれて一つ購入しました。壺は食べ終わった後も小物入れなどに使われているそうです。
また経蔵には、多くのお経を収めた回転式の輪蔵があり、時計回りに一周回す「転輪祈願」を体験しました。
ところが後になって、入口の足形に手を当ててから行うという作法を見落としていたことに気づき、もう一度最初からやり直すことに。
限られた時間の中でも、こうした体験ができたことは良い思い出になりました。
本堂内には住職が使用した駕籠や屋久杉の戸板など見どころも多く、本来ならもっと時間をかけて見学したかった場所です。
さらに、風鈴祭り、新米祭り、もみじ祭りなど季節ごとの催しも行われているとのこと。
今回は駆け足の参拝となりましたが、「関興寺の味噌なめたか」をしっかり体験し、お土産の味噌まで手に入れたことで大きな満足感を得ることができました。
魚沼で出会った意外なワイン造り
今回のツアーでは、アグリコア越後ワイナリーにも立ち寄りました。
私はお酒を飲まないため試飲には参加できませんでしたが、魚沼でワイン造りが行われていることに驚きました。
魚沼といえば米どころという印象が強く、雪深い土地で葡萄を育てているとは想像していなかったからです。
ワイナリーの説明を聞きながら、魚沼には米だけでなくワインという意外な特産品もあることを知りました。
まだ生産量は多くなく、主に魚沼周辺で販売されているそうです。飲むことはできませんでしたが、地域ならではの希少なワインとして興味深く感じました。
気になっていた場所を訪ねて
今回のツアーでは、以前から気になっていた八海山尊神社と関興寺を訪れることができました。
数年越しの思いで参拝できた八海山尊神社。そして雲洞庵を訪れたときから気になっていた関興寺。
雲洞庵の土も踏み、関興寺の味噌もなめた。魚沼で語られる二つの言葉を、ようやくどちらも体験することができました。
一方で、八海山尊神社の里宮や関興寺の見どころの数々など、まだゆっくり見られなかった場所も残りました。
魚沼には、また訪れてみたいと思わせてくれる場所がたくさんあります。今回の旅は、その魅力を改めて感じる機会になりました。
































📖 魚沼で出会った文化と歴史
魚沼には、信仰や禅の文化だけでなく、職人技が息づく彫刻や雪国ならではの発酵文化など、さまざまな魅力があります。
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