壁も天井もびっしり!千社札が語る信仰の跡
福島県・会津若松市の飯盛山にある「会津さざえ堂」。名前は聞いたことがあったけれど、実際に訪れてみると想像以上に不思議で面白い建物でした。
寛政8年(1796年)に建てられた、高さ16.5メートルの六角三層のお堂。正式な名前は「円通三匝堂(えんつうさんそうどう)」といい、国の重要文化財にも指定されています。
見た目は、ぐるりと巻いた形がまるでサザエのよう。それが「さざえ堂」と呼ばれる由来なのだそうです。
このお堂の最大の特徴は、世界で唯一といわれる“木造二重らせん構造”。上りと下りが別の通路になっていて、同じ道を戻らない不思議なつくりです。すれ違うことなくお参りできるよう工夫された、江戸時代の知恵と技の結晶。ぐるぐると時計回りに上っていくと、壁や天井いっぱいに貼られた千社札が目に飛び込んできます。特にてっぺん近くの天井一面に貼られた千社札は圧巻で、まるで異世界に迷い込んだような気分に。

下りは反時計回りにぐるぐると。木の香りや足音が心地よく、200年以上前にこの建物を造った人々の想いに静かに包まれる時間でした。
さざえ堂は飯盛山の高台にあるため、少し上り坂が続きます。階段に不安がある方には有料のスロープコンベアもあります。上からは会津若松の城下町が見渡せ、白虎隊の史跡やお土産店も近くにあります。
歴史と不思議が混ざり合う、ちょっと特別な時間。会津を訪れたら、ぜひこの“すれ違わない階段”を体験してみてほしいと思います。



























訪問日:2025年9月26日(金)
往路:東京🗼(東北新幹線)→ 郡山(磐越西線)→ 会津若松(会津バス・まちなか周遊バス・あかべぇ🚌)→ 飯盛山下(徒歩4分)→ 会津さざえ堂
※復路も同ルートですが、まちなか周遊バス・ハイカラさんを使用しても会津若松駅に戻れます。が、時間はかかるものの、鶴ヶ城付近や七日町駅前などを通るので市内の街の様子を車窓から見ることが可能です。
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