北陸の冬は、静かに心をほどいてくれる。
2023年の12月、金沢を拠点に訪ねた幾つかの土地。
雪に包まれた駅、吹雪の海辺、そして凛とした寺院の空気。
年が明けてすぐ、能登を襲った地震の報せに心を痛めながら、
あの時見た冬の風景を、今あらためて記しておこうと思います。
― 「冬の北陸に心ほどく」ひとり旅の記録より ―
冬の北陸らしい鉛色の空、頬を刺すような風。
輪島の白米千枚田を訪れたのは、2023年の暮れ。
あの年の終わりに見た荒々しくも美しい日本海の景色が、
お正月に起きた地震のニュースを耳にした時、胸の奥で静かに疼きました。
旅の記録として、そしてあの場所に寄せる祈りとして、
この冬の日の思い出を残します。
金沢から能登へ、冬の日本海を目指して
金沢から七尾線に乗り、穴水でローカルバスに乗り継ぎ、さらに輪島で白米千枚田へ向かうバスへ。
目的地が近づくにつれ、空の色は次第に深く、灰色へと沈んでいきました。
車窓を打つみぞれと風。まるで、冬の日本海が息をしているようでした。
吹雪の白米千枚田で見た、静かな風景
千枚田に着いた時、目の前に広がるのは白と灰の世界でした。
吹雪く風に身体を持っていかれそうになりながらも、
急斜面に寄り添うように並ぶ田んぼの曲線が、
どこか懐かしく、そして儚く感じられました。
短い滞在の中で感じた「風景との対話」
滞在はほんのわずか。
帰りのバスや電車が止まる前にと、慌ただしく折り返したものの、
その短い時間で見た“冬の日本海”は、記憶に深く刻まれました。
観光というより、ひとつの「風景との対話」のような旅だったのかもしれません。
能登半島地震のあとに重なる想い
その数日後、年が明けて元日の大地震。
テレビに映る輪島や能登の光景に、胸が締めつけられました。
あの時見た雪の海、吹きすさぶ風、そのすべてが今は違って見えます。
あの日の風景を、祈りとして残す
変わりゆく景色の中でも、あの静かな美しさを、 この記録としてそっと残しておきたいと思います。





訪問日:2023年12月16日(土)
📖 冬の北陸ひとり旅(福井・石川・富山)の記録
冬の北陸に心ほどく ─ 福井・石川・富山を巡るひとり旅の記録
雪に包まれた北陸の風景と、その土地で出会った静かな時間を辿る旅の記録です。
※すべて2023年12月に訪れた北陸の旅の記録です。
静かな雪景色の中で出会った風景や人の温もりを、ひとつひとつ辿る旅となりました。


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