東京発ひとり旅|わに塚の桜と武田八幡宮へ|里山に春を探す山梨の旅

信越

春のひとり旅で山梨県へ。昨年(2025年)に続き、今年2026年も韮崎市の「わに塚の桜」を訪れました。
田園の中にぽつんと立つ樹齢約330年の一本桜は、やはり何度見ても特別な存在です。
今回も富士山は雲に隠れてしまいましたが、現地で撮影を続けている方から、富士山が見えやすい時間帯やベストスポットの話を聞くことができました。前回訪れた武田八幡宮に加え、今回は武田廣神社や里山の春景色にも出会えた再訪の記録。東京発 電車で行くひとり旅で歩いた、山梨の春を綴ります。


東京発、春のひとり旅で「わに塚の桜」を再訪

2025年に初めて訪れた山梨県・韮崎市の「わに塚の桜」。その美しさが忘れられず、翌年の春にも再び足を運びました。

今回も新宿から特急あずさとローカルバスを使って向かう予定でしたが、富士山との景色を少しでも見られそうな晴れの日を狙って日程を決めたこともあり、思うような列車を予約できず、前回のようにバスの時間に合わせて韮崎駅へ到着することができませんでした。

それでも、田園の中に堂々と立つ一本桜の姿はやはり印象的で、遠くから見えた瞬間に「また来てよかった」と思わせてくれる景色でした。

わに塚の桜へのアクセス

所在地:山梨県韮崎市神山町北宮地624
桜の種類:エドヒガンザクラ

わに塚の桜へは、JR中央本線の韮崎駅から向かいます。新宿駅からはJR特急あずさで甲府駅まで行き、中央本線に乗り換えて3駅目の韮崎駅で下車します。

韮崎駅からは韮崎市民バス「円野線(ガーデン経由)」に乗り換え、約15分で「武田八幡入口」バス停に到着。そこから徒歩約5分で、わに塚の桜に着きます。

ただし、バスの本数は多くないため、列車との接続によっては待ち時間が長くなることもあります。今回はバスの時刻まで1時間以上空いてしまったため、行きは韮崎駅からタクシーを利用しました。料金は1,600円ほどで、時間を優先したいときには便利だと感じました。

帰りは前回同様バスを利用。今回は土曜日の訪問だったため、土日は片道100円で乗れることも知りました。前回の平日は片道230円だったので、曜日によって料金が異なる点は覚えておくとよさそうです。

バス停から桜まではのどかな田園地帯が広がっており、遠くからでも一本桜の姿が見えるため、迷いにくい道のりでした。

樹齢330年の一本桜「わに塚の桜」

わに塚の桜は、約330年を生きてきたエドヒガンザクラ。樹高は約17m、根回り約3.6mの一本桜です。

背景に富士山や南アルプスを望む景色でも知られ、写真撮影の名所としても人気があります。今回も空はよく晴れていたものの、富士山は雲の中。それでも、空の青さや里山のやわらかな色合いに囲まれた桜は美しく、何度も足を止めて眺めたくなる存在感がありました。

一本だけなのに、どうしてこんなに絵になるのだろう。桜のまわりを歩きながら、今年もいろいろな角度から写真を撮ってしまいました。

前回はバスの時刻の関係で滞在は1時間ほどでしたが、今回は行きにタクシーを使ったことで、わに塚の桜周辺に2時間以上滞在することができました。そのぶん、前回よりもゆっくりと周辺を歩き、里山の春の景色を味わうことができました。

今回は富士山は見えませんでしたが、その代わりに八ヶ岳の姿がうっすらと見えていました。
昨年は気づかなかったのですが、あとから写真を見返してみると、実はその時も写っていたようで、雲に紛れて同化していたのかもしれません。再び訪れたからこそ気づけた、小さな違いでした。

富士山と桜の撮影について現地で聞いたこと

今回も富士山との共演を期待して訪れましたが、やはり姿を見ることはできませんでした。

そこで、山の方に見える桜を目指して少し坂道を上っていくと、いくつもの三脚が並び、複数のカメラマンの方が撮影をしていました。声をかけてみると、そこが富士山とわに塚の桜を一緒に撮るベストショットの場所なのだそうです。

話を聞くと、この時期は日中に富士山が見えることは少なく、早朝と夕方が狙い目とのこと。冬であれば日中でも見える日があるそうですが、春はなかなか難しいのだと教えていただきました。

その方は1週間ほど滞在しながら撮影を続けていて、「今朝もちょっと富士山が顔を出したけれど、すぐに隠れてしまった」と話していました。わに塚の桜と富士山の写真が、簡単には撮れない特別な一枚なのだと実感しました。

だからこそ、多くの人がその景色に魅了され、何度も通いながらシャッターチャンスを待つのだろうと思います。

里山を歩いて出会った武田廣神社

今回は滞在時間にゆとりがあったので、わに塚の桜の周辺も歩いてみました。すると、大きな桜がこんもりと咲いている場所が見え、気になってそちらへ向かってみることに。

そこでたどり着いたのが武田廣神社でした。日本武尊の皇子「武田王」の霊廟とされる場所で、古めかしい小さな鳥居が印象的です。背の高い方だと、うっかり頭をぶつけてしまいそうなくらいの高さでした。

一方で、拝殿は比較的新しく見え、その取り合わせに少し不思議な味わいも感じました。歴史の気配を残す小さな鳥居と、新しい社殿の組み合わせがどこか印象に残る神社でした。

徒歩で武田八幡宮へ

桜のあとは、前回と同じく徒歩で武田八幡宮へ向かいました。わに塚の桜から歩いて行ける距離にあり、境内には文化財指定を受けた建造物がいくつも残されています。

今年もゆるやかな坂道を上りながら向かいましたが、やはり微妙に足にきます。それでも、またひとつ歳を重ねた春にこうして再び訪れることができたのは、どこか嬉しいことでした。

静かな境内に入ると、前回と同じように厳かな空気が流れていて、桜を見たあとの気持ちをそっと落ち着かせてくれるようでした。

裏手に広がる登山道と白山神社

神社の裏には獣よけ柵があり、その先の登山道を進むと城跡や白山神社に繋がっているとのこと。今回はそこまでは足を延ばしませんでしたが、山の気配がすぐ近くに感じられ、里山らしい風景の広がりを思わせました。

桜だけではない、里山に満ちる春の景色

今回あらためて印象に残ったのは、わに塚の桜だけではなく、その周囲に広がる春の景色でした。

山には桜が点々と咲き、麓にも花が多く、菜の花や雪柳、名前のわからない黄色い花まであちこちで春を告げていました。ひとつの名所を目指して訪れたつもりが、気づけば里山全体の春を歩いていたような時間でした。

前回よりも長く滞在できたことで、わに塚の桜は一本桜として美しいだけでなく、里山の風景の中にあるからこそ心に残るのだと感じられました。

訪れて感じた混雑や現地の様子

見頃の時期ということもあり人は多く訪れていましたが、神代桜のように人が密集するほどではなく、全体としてはゆったりと鑑賞できる雰囲気でした。

滞在時間は30分から1時間ほどの方が多い印象で、時間帯によって人の流れが入れ替わりながら、それぞれに写真を撮ったり、桜を眺めたりしていました。

トイレは、わに塚の桜へ向かう入口付近に仮設トイレが複数設置されていました。

周辺には飲食店を含めてお店はほとんどないため、飲み物や軽食は事前に用意しておくと安心です。

ただ、訪れた際には入口近くに焼き芋屋さんが来ていて、春の空気の中でちょっと嬉しい存在に感じられました。

三脚を使って撮影している方も見かけましたが、桜周辺でもベストショットの撮影スポットでも、農地や車の妨げにならないよう配慮されていて、マナーの悪さは特に感じませんでした。

※混雑状況や出店の有無などは訪問時のものです。時期や年によって変わる可能性があります。

ひとり旅で味わう、静かで贅沢な春の時間

誰にも急かされず、桜を眺め、神社を歩き、里山の花に目を留める時間。派手さはなくても、そうした静かな時間の積み重ねが、この旅を特別なものにしてくれました。

今回も富士山は見えませんでしたが、だからこそまた訪れてみたい気持ちにもなります。わに塚の桜は、ただ美しい一本桜というだけではなく、見るたびに少しずつ違う表情を見せてくれる、春の里山の風景そのものなのかもしれません。

訪問日:2025年4月4日
再訪日:2026年3月28日


わに塚の桜と里山の風景(2025年)

初めて訪れた2025年と、再訪した2026年。
同じ場所でも、その年ごとに少しずつ違う表情を見せてくれました。

初めて訪れた2025年の記録です。

見頃のわに塚の桜
見頃のわに塚の桜
横から撮影のわに塚の桜
横から撮影のわに塚の桜
右手奥にうっすら見える八ヶ岳とわに塚の桜
右手奥にうっすら見える八ヶ岳とわに塚の桜
武田八幡宮のニノ鳥居正面と桜ちょっぴし
武田八幡宮のニノ鳥居正面と桜ちょっぴし
武田八幡宮の三の鳥居と正面石垣
武田八幡宮の三の鳥居と正面石垣

わに塚の桜と里山の風景(2026年)

再訪時の記録です。

満開のわに塚の桜
わに塚の桜の木の根元も花畑
右手奥に見える八ヶ岳とわに塚の桜
わに塚の桜の入り口方面からの撮影
わに塚の桜と水仙などの花
武田廣神社と立派な桜
武田廣神社の鳥居と桜
わに塚の桜周辺の山にも桜
わに塚の桜の近くの菜の花と桜
わに塚の桜近くの里山風景
武田八幡宮のニノ鳥居と桜
武田八幡宮のニノ鳥居と桜
後ろに見える武田八幡宮の本殿
後ろに見える武田八幡宮の本殿
武田八幡宮の最初の階段
武田八幡宮の最初の階段
武田八幡宮の2番目の階段
武田八幡宮の2番目の階段

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