冬の山寺(立石寺)を歩く|12月の雪の石段を登って奥之院・五大堂へ

冬の山寺立石寺の納経堂と雪山 山・自然散策

2024年12月、雪の残る冬の山寺(立石寺)を訪れ、山寺駅から奥之院、五大堂まで歩きました。

事前に観光協会へ冬の参拝について確認すると、「雪は少ないけれど凍っている」とのこと。 軽アイゼンも持参しましたが、私が訪れた日は雪用の靴で奥之院まで登ることができました。

この記事では、山寺駅から立石寺へ向かい、約1,000段の石段を登ったときの様子を、12月の積雪や足元の状態とともに紹介します。

※翌秋にも山寺(立石寺)を再訪しました。そのときの様子は、この記事の最後で紹介しています。


山寺駅から立石寺へ|12月の雪の様子

この旅は、JR東日本の「どこかにビューーン」で天童駅が行き先になったことがきっかけでした。 天童駅から山寺方面へのバスはすでに廃止されていたため、山形駅でJR仙山線に乗り換え、山寺駅へ向かいました。

山寺駅に到着すると、ホームや線路沿いには雪が残っていました。 一方、駅を出て立石寺へ向かう道路には雪のない場所もあり、この日は駅周辺を歩くのに大きな支障はありませんでした。

山寺駅から立石寺の登山口までは徒歩で向かいます。 立谷川を渡って山寺の町を歩くと、川沿いや山の斜面にもところどころ雪が残っていました。

根本中堂から約1,000段の石段へ

立石寺に着き、まず根本中堂のある境内へ向かいました。 ここで地元の観光ガイドさんに声をかけていただき、境内にある松尾芭蕉の像などについて説明を聞きながら歩くことに。 そのまま奥之院まで案内していただきました。

境内を進むと、「登山口」と書かれた門へ。 ここから奥之院へ向かって、約1,000段の石段を登っていきます。

冬の山寺を歩くにあたり、事前に観光協会へ雪の状態を確認していました。 そのときに聞いたのが、「雪は少ないけれど凍っている」ということでした。

念のため軽アイゼンをリュックに入れ、雪用の靴で出発しました。 私が訪れた日は軽アイゼンを使うことはありませんでしたが、石段の脇や日陰には雪が残り、凍結しているように見える場所もありました。

ガイドの方は足元の状態を見ながら、「こちらを歩きましょう」と滑りにくそうな場所へ誘導してくれました。 そのおかげで転ぶこともなく、奥之院まで歩くことができました。

途中では、滑りやすい場所をお尻をつきながら進んでいる参拝者もいて、ガイドの方が声をかけていました。 雪がそれほど深くなくても、凍結した場所には注意が必要だと感じました。

またガイドの方からは、軽アイゼンは石段を傷めるため、凍結時には靴に縄を巻いて歩く方法があることも教えていただきました。

雪や凍結の状態は天候や時期によって変わるため、冬に訪れる場合は事前に現地の状況を確認しておくと安心です。

岩壁や石塔婆を見ながら奥之院へ

登山口からは、ガイドの方と一緒に石段を登っていきました。 周囲には雪が残っていましたが、私が訪れた日は石段が見えている場所も多くありました。

途中では、岩壁に刻まれた石塔婆などを見ながら進みます。 ひとりで歩いていたら通り過ぎてしまいそうな場所も、説明を聞きながら見ることができました。

さらに進むと、車輪の付いた木の卒塔婆もありました。 山寺にはこうした信仰に関わるものが石段沿いに残されていて、ガイドの方から説明を聞きながら奥へ進みました。

仁王門を越えて、雪の残る境内をさらに上へ

石段を登って仁王門へ。 このあたりまで来ると、石段の脇や建物の周囲に残る雪も目立つようになりました。

石段そのものは雪がなく歩ける場所もありましたが、すぐ脇には雪が残っています。 冬の山寺では、同じ境内でも場所によって足元の状態が違うことが分かりました。

さらに上へ進むと、雪の中に郵便ポストがありました。 ガイドの方によると、平日は1日1回集荷があるとのこと。 山の上まで郵便物を集めに来ると聞いたのは意外でした。

石段を登って奥之院へ

さらに石段を登り、奥之院までやってきました。 奥之院の建物の周囲にも雪が残っていました。

奥之院前に立つ大灯籠

奥之院の前で目を引いたのが、大きな灯籠です。 ガイドの方からも説明を聞いたこの大灯籠は、1895(明治28)年に山形市銅町の鋳物職人・小野田才助によって造られたものです。

七層を組み合わせた構造で、細かな造形でありながら薄く鋳造されているのが特徴。 当時は溶接技術がなかったため、各層の凹凸を組み合わせてつくられています。 2023年には山形市の有形民俗文化財に指定されました。

岩の中に納められた三重小塔

奥之院を参拝したあと、岩屋の中に納められた小さな三重塔を見学しました。 「三重小塔」と呼ばれる国指定重要文化財で、日本最小規模の三重塔とされています。

内部には大日如来像が安置されています。 ガイドの方から説明を聞かなければ通り過ぎてしまいそうな場所でしたが、岩の中にこれほど小さな三重塔が建てられているのは印象に残りました。

五大堂から冬の山寺を見渡す

奥之院を参拝したあとは、五大堂へ向かいました。 岩場に張り出すように建つ五大堂からは、山寺の町並みと周囲の山々を広く見渡すことができます。

私が訪れた12月は、山の斜面や麓の田畑、建物の屋根などに雪が残っていました。 登っている途中では石段や足元の雪を見ながら歩いていましたが、ここまで来ると山寺周辺の冬景色を上から見ることができました。

五大堂から探した巨大な芋煮鍋

五大堂から景色を眺めていると、ガイドの方から、眼下に大きな芋煮鍋が見えると教えてもらいました。

場所を教えてもらってカメラでズームしてみると、大きな丸い鍋を発見。 山形の「日本一の芋煮会フェスティバル」で使われた2代目の大鍋とのことでした。

石段を下り、山寺駅へ

五大堂からの景色を見たあとは、来た道を下って麓へ戻りました。 上の方では雪が多く残っていましたが、麓まで下りると雪のない場所も増えてきました。

三つの通り道がある抜苦門

下まで戻ったところには、三つの通り道がある「抜苦門」がありました。 それぞれ「長命」「福徳」「出世」と掲げられていて、ガイドの方から「どこを通りますか?」と聞かれました。

出世ではないし、「健康でなければ長生きしても……」などと話しながら、私は「福徳」の通り道を選んで門をくぐりました。

立石寺をあとにして、歩いて山寺駅へ戻りました。

山寺駅のホームには、山の斜面に建つ堂宇の位置が描かれた案内板があります。 実際に奥之院や五大堂まで歩いたあとに見ると、山の中にいくつもの建物が点在していることがよく分かりました。

ホームから山寺を見上げると、山の斜面に先ほどまで歩いていた堂宇を見ることができました。

山寺(立石寺)基本情報

所在地:山形県山形市山寺4456-1
最寄駅:JR仙山線 山寺駅
山寺駅から立石寺の参拝道入口まで徒歩約10分

冬季は積雪や凍結の状態、参拝時間などが変わる場合があります。 冬に訪れる場合は、事前に最新情報を確認しておくと安心です。

雪の残るJR山寺駅のホーム
12月の山寺駅。ホームや線路沿いには雪が残っていました。
JR仙山線の山寺駅
JR仙山線の山寺駅から立石寺へ向かいます。
冬の立谷川と雪の残る山寺の山並み
立谷川を渡って立石寺へ。川沿いや山の斜面にも雪が残っていました。
雪の残る山寺立石寺の根本中堂
立石寺の根本中堂。境内には雪が残っていました。
山寺立石寺の登山口
「登山口」と書かれた入口。ここから奥之院へ向かう約1,000段の石段が続きます。
山寺立石寺の参拝道沿いにそびえる岩壁
奥之院へ向かう途中で見上げた岩壁。
山寺の岩壁に残る石塔婆
岩壁に残る石塔婆。説明を聞かなければ通り過ぎてしまいそうでした。
山寺の車輪が付いた木の卒塔婆
参拝道で見た、車輪の付いた木の卒塔婆。
雪の残る石段と山寺立石寺の仁王門
仁王門付近では、石段の脇や日陰に雪が残っていました。
雪の中に立つ山寺の郵便ポスト
山の上で見つけた郵便ポスト。ガイドさんによると平日は1日1回集荷があるそうです。
雪の残る山寺立石寺の奥之院
約1,000段の石段を登って奥之院へ。建物の周囲には雪が残っていました。
山寺立石寺の奥之院前に立つ大灯籠
奥之院前の大灯籠。1895(明治28)年につくられたものです。
岩屋の中に建つ山寺立石寺の三重小塔
岩屋の中に納められた三重小塔。日本最小規模とされる国指定重要文化財です。
雪の残る山寺の岩場に建つ納経堂
岩の上に建つ赤い納経堂。背後には雪の残る山々が広がっていました。
山寺の岩場に建つ五大堂
岩場に張り出すように建つ五大堂。ここからさらに進み、五大堂から山寺の町並みを見渡しました。
五大堂から見下ろす冬の山寺の町並み
五大堂から山寺の町並みを見下ろします。
五大堂から望む雪の残る山々
五大堂から見た周囲の山々。12月は雪が残っていました。
五大堂から見える巨大な芋煮鍋
五大堂から探した巨大な芋煮鍋。カメラでズームしてようやく確認できました。
長命・福徳・出世の三つの入口がある山寺の抜苦門
「長命」「福徳」「出世」の三つから選ぶ抜苦門。私は「福徳」を通りました。
山寺駅ホームにある立石寺の案内図
山寺駅へ戻ってから見た案内図。歩いてきた堂宇の位置を改めて確認できました。
山寺駅ホームから見上げる冬の立石寺
山寺駅のホームから、先ほどまで歩いていた山寺を振り返りました。

🍁 秋に再訪した山寺

翌年の秋にも山寺(立石寺)を訪れ、奥之院や五大堂まで歩きました。
12月とは雪の状態や山の景色も異なる、秋の参拝時の様子も紹介しています。

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