世界遺産・吉野山。春には三万本の桜が山を覆い尽くす、日本屈指の花の名所。
2023年の大型連休、夫婦で訪れたこの地で、下千本から奥千本へとつながる古道を歩きました。歴史と自然に包まれながら、ゆるやかに流れる時間に身を委ねた吉野山散策の記録です。
桜の名所、世界遺産・吉野山へ
近鉄特急で終点の吉野駅に到着。今回の目的地は、世界遺産にも登録されている吉野山です。
桜の季節には三万本もの桜が山を染め上げ、「一目千本」とも言われるほどの絶景が広がります。
標高差およそ300mの吉野山は、下千本・中千本・上千本・奥千本とエリアごとに景観が変化し、まるで一つの山の中に四季があるような美しさ。
奥千本から歩く、吉野山の参拝ルート
今回は登りを避けて、奥千本行きのバスで終点まで向かい、そこから下るルートで散策を開始しました。
車窓から見える山道は思ったより長く細い道で、少し不安もありましたが、観光車道を通っていたため遠回りだったことがわかり一安心。
地図を見ながら、下りのルートを確認してスタートしました。
静寂と信仰に包まれる山の社
まず訪れたのは、奥千本の奥にある金峯神社。凛とした空気が漂う境内で、旅の安全を祈願。
続いて吉野水分神社、花矢倉展望台、竹林院、金峯山寺蔵王堂、吉水神社へと歩を進めます。
中でも花矢倉展望台から眺める吉野の山々は、桜の時期には一面が淡いピンクに染まり、「一目千本」の由来を感じさせる美しい景色でした。
歩くことで感じる、吉野山の深さ
400段の階段を上り下りする神社もあり、足が悲鳴をあげる瞬間もありましたが、それ以上に得られる達成感と静けさがあります。
帰り道、下千本エリアでは宿やお土産屋が並ぶ街並みを足早に通り過ぎ、また次回の楽しみにとっておくことに。
歩き切ったあとの筋肉痛さえ、今となっては旅の証のようです。
また歩きたい、吉野山の道
詰め込みすぎるほどの見どころをめぐり、心も身体も満たされた吉野山の一日。
歴史と自然が織りなす山の空気を胸いっぱいに吸い込みながら、また季節を変えて訪れたいと感じました。
桜の時期だけでなく、新緑や紅葉の頃にも、この山はきっと違う表情を見せてくれるはずです。



















コメント