東京から電車に揺られて向かった、新潟・鯨波。
日蓮聖人ゆかりの番神堂と、日本海を望む番神岬を歩く静かなひとり旅は、時刻表に縛られないからこそ心に残る時間となりました。神社仏閣と海の景色に癒された一日を綴ります。
鯨波駅から徒歩およそ20分。日本海を見下ろす番神岬の高台に、日蓮聖人ゆかりの古刹「番神堂」が静かに佇んでいます。今回の東京発ひとり旅では、この番神堂を目的に、新潟県柏崎市・鯨波を訪れました。
鯨波駅から始まる、静かなひとり旅
鯨波駅前のバス停を見てまず驚いたのは、その運行本数。なんと1日に1本のみ。電車も3時間に1本の時もありますが、おおよそ1時間に1本ほどで、時間に追われる旅とは無縁の場所です。駅舎にはご機嫌そうな鯨の絵が描かれており、旅の始まりを優しく迎えてくれました。
日本海を眺めながら、番神堂へ
番神堂へ向かう道は、鯨波海岸を眺めながら歩く心地よいルート。冬の澄んだ空気と日本海の広がりに、足取りも自然と軽やかになります。
番神堂は17世紀後半に建立された建築で、本堂を彩る彫刻の美しさが印象的です。参拝の際、お寺の方から「中で休んでいかれますか」と温かく声をかけていただきましたが、今回は景色を堪能したく丁重に辞退しました。
幸せの蝶と、次回への楽しみ
本堂の周囲をぐるりと巡ると幸せになれると言われている「一羽の蝶」の彫刻を探すのも、この番神堂の楽しみのひとつ。しかし今回は、ガラス越しの反射や屋根から落ちる雪解け水のため、近づくことができず見つけられませんでした。
見事な彫刻を眺めながら、次に訪れる理由がまたひとつ増えた気がしました。
日蓮聖人立像と、柏崎港を望む景色
本堂右手の石段を上ると、日蓮聖人の立像があるとされる場所があります。今回は冬季のためか像は囲われており拝見できませんでしたが、柏崎港を見下ろす眺望は格別でした。
海に浮かぶ目印と、渡れなかった番神神社
説明書きによると、佐渡流罪を赦免された日蓮聖人が寺泊へ向かう途中、大風により漂着したのが番神岬。このときの着岸地点の目印とされる塔が、今も海上に残されています。
高台から見えた、海岸から少し離れた場所に佇む番神神社。潮が引けば歩いて渡れるそうですが、この日は潮位と季節の関係で断念。こちらもまた、次回のお楽しみとなりました。
柏崎駅まで歩く、満ち足りた帰り道
帰りは鯨波駅へ戻る予定でしたが、散策に思いのほか時間を費やしてしまい、無人駅での待ち時間を考えて柏崎駅まで歩くことに。約45分の道のりでしたが、心が満たされていたからか苦には感じませんでした。
前々から気になっていた場所を訪れ、景色に癒され、そして次の楽しみを残して帰る。そんな余白のある東京発ひとり旅となりました。
































訪問日:2025年12月6日(土)
往路:東京駅(上越新幹線)→ 長岡駅(信越本線)→ 柏崎駅(信越本線)→ 鯨波駅
※昼食のため、柏崎駅で途中下車
復路:番神岬(徒歩)→ 柏崎駅(信越本線)→ 長岡駅(上越新幹線)→ 東京駅


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